生まれて初めてオペラを観てきました。「トスカ」藤原歌劇団で、東京文化会館に入ったのも初めて、5回まである客席の4階でした。
「やはり、オペラ界の第一人者村上敏明さんさすがだね」後ろの、常連さんらしい方のお話しでした。休憩時間には、女性の方が「オペラってむずかしいと思いましたが、とっても面白いんですね」と。
1800年のローマが舞台で、ナポレオンの進出のもと共和制となったが、その後、王政が復活、再びナポレオンの進出の中で、追われる共和制支持者をかくまう主人公とその恋人歌姫トスカの悲劇です。
どんどん、引き込まれる脚本と村上敏明さん野田ヒロ子さん、藤原歌劇団のすばらしい歌声が圧倒しました。
フランス「革命の子」であるナポレオンは、侵略者・支配者の側面と自由・平等というフランス革命が掲げた理念をヨーロッパ中に広げるという側面を持ち、民衆に一方では希望を一方では民族的抵抗を生み出すということにつながりました。
トスカでは共和制への希望を背景にしたいることが、より悲劇性をたかめていると思います。
映画「カサブランカ」や「二都物語」のように、単なる男女の愛を描くのではなく、その社会進歩に命をかける主人公と女性という時代背景があるからこそより深く感動を呼ぶのではないでしょうか。