
外科医1名、産婦人科・神経内科・麻酔科の常勤医師ゼロの危機的状態
長生郡市の日本共産党議員の一員として、14日公立長生病院から経営状況などの実態をお聞きしました。
極端な医師不足
外科医4名必要なのに1名
現在常勤医師は、外科医1名、産婦人科・神経内科・麻酔科の常勤医師ゼロであり、長生郡市の中核病院・1次2次病院として危機的状態であると感じました。
急病で苦しむ患者が、他の病院も含め6カ所で断られ、救急車で40~50分苦しむという実態も、議員から出されました。
平成28年12月現在では、医師数は全国平均240.1人で埼玉県が160.1 人と最も少なく、次いで、茨城県180.4 人、千葉県189.9人となっています。
病院の説明によると直近の数では、全国平均251.7人、千葉県平均196.9人その中でも、山武長生夷隅郡市では116.3人と極端な医師不足となっています。
政府が医師の養成数を抑制
根本原因は、自民党政権が「医者が増えると医療費が膨張する」といって医師の養成数を抑制してきたこと。勤務医の長時間・過密労働などがあります。
千葉大から医師派遣が困難 また、病院の説明によると、「平成16年に始まった新医師臨床研修制度により、研修医が研修先を自由に選べるように なったため、症例数が多く、設備が充実した都市部の病院や大規模病院に研修者が集中し、大学が研修医を確保できなくなった。このため、各地の病院に医師を派遣していた大学が人 材不足になり、医師を引き揚げたため、地方の医師不足を招いた。
当院では、千葉大からの内科医及び産婦人科医の派遣がなくなり、外科について、現在、派遣が厳しい状況となっている。」とのことです。
長生病院では、千葉大・自治医大・県の奨学生・医師不足病院医師派遣促進事業・医師紹介会社などを通じて募集していますが、県内特に長生郡市への希望が少ないと言います。
経営悪化
外科医師不足・老朽化・制度改悪が原因
入院患者数は、平成26年119.1人(一日当たり)平成30年4~9月)90.6人(一日当たり)と下がり続けています。外来患者数は平成29年373人(一日当たり)までは増加傾向でしたが、平成30年4~9月)347.5人(一日当たり)急減しています。
これは、常勤外科医が平成年度に1名になってしまったことや、施設老朽化による排水管破裂など老朽化により、180床のうち稼働128に留まっています。
政府の診療報酬の入院基本料の改悪によって、重症患者の割合が多くないと基本料基準が下げられ、外科医の少ない長生病院は、点数が少なくされてしま事態になっています。