原発事故関連の「赤旗」記事は、目が離せません。ブルガリアでのガスマスクをつけた原発反対でもの写真、イギリスの新型原子炉承認を延期、フランス原発依存を減らす世論が8割などなど。
今日の一面は、日本共産党の吉井英勝衆議院議員の質問の様子です。吉井議員は今回の事故を想定し対策を以前から求めていました。
京都大学の原子核工学科卒業の専門家です。
2つの人災だと指摘しています。3面のやりとりを読むと、警告に耳を貸さなかった原子力安全委員長の姿勢、「想定外」としている管首相や東電社長、10時間以上対応しなかった政府のずさんさ、など怒りに震える思いで読みました。
海江田万里経済産業省「(想定外というのは)使うべきでない」と答えています。
吉井英勝衆院議員
「京都大学工学部原子核工学科卒。
堺市議(28歳~)3期、大阪府議1期、参院議員1期を経て、90年大阪旧4区から衆議院初当選。
96年九州・沖縄比例ブロック、2000年近畿比例ブロックから当選し、現在、衆院議員7期目。
経済産業委員会、消費者問題に関する特別委員会(参院大蔵、衆院財務金融、地行、商工、科学技術委員、内閣委員も歴任)。
党中央委員、党経済産業部会長、党原発・エネルギー問題委員長、党原油高騰問題対策委員会責任者、党消費者問題対策委員会責任者」
今日の「赤旗」一面記事
福島原発事故は人災 警告に耳貸さず 初動に遅れ
衆院委 吉井議員が告発 “英知総結集し危機回避を”
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福島第1原発の重大事故を招いたのは、“二つの人災”だった―。6日の衆院経済産業委員会で日本共産党の吉井英勝議員は、原発事故を招いた政府の責任をただし、危機脱却のために英知を結集するよう求めました。 (詳報)
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(写真)質問する吉井英勝議員=6日、衆院経済産業委
“海水注入命令は翌日になった” 海江田経産相
人災の一つは、地震や津波などによる全電源喪失が原子炉の冷却機能を破壊し炉心溶融を招くことを、吉井氏が2005年以来、質問主意書や国会質問で取り上げてきたのに、政府が耳を傾けなかったことです。吉井氏は、今回の危機について「国も電力会社も原子力安全・保安院も“原発安全神話”を信仰し、情報を公開せず、国民の安全より企業利益第一主義に走ったのが最大の要因だ」と告発しました。
昨年5月、国会で全電源喪失による炉心溶融は現実には起こらないと吉井氏に答弁していた寺坂信昭・経産省原子力安全・保安院長は、「当時の認識に甘さがあったことを深く反省している」と答弁。鈴木篤之元原子力安全委員長(現・日本原子力研究開発機構理事長)も、「現実にこのような事故が起きた。申し訳ない」と陳謝しました。
吉井氏は、原子力安全基盤機構(JNES)の研究報告が、全電源喪失で0・6時間後に核燃料が落下、1・8時間後に圧力容器が破損すると警告していたと言及。重大局面に菅直人首相や班目(まだらめ)春樹原子力安全委員長が現地視察のため4時間半も原子力災害対策本部を離れたことは「重大な問題だ」と指摘。さらに、「視察から戻ってからも、12日の20時5分に経産相が東電に海水注入などを命令するまで10時間以上もきちんとした対策をとらなかったことが、今日の重大な事態を招いた」とのべ、重大な局面で対策を断行しなかった“もう一つの人災”について批判しました。
班目原子力安全委員長はJNES報告を知らず、「どれぐらい緊急を要しているか把握していなかった」と弁明。海江田万里経産相は、ベント(蒸気排出)や海水注入を命令したのは「日をまたいでから」だったと認めました。
吉井氏は、多くの研究者や技術者から、政府に提言を受け付ける窓口がないとの声が上がっていると述べ、「受付部門をつくり、日本の英知を総結集して、深刻ないまの事態を食い止めるべきだ」と主張。枝野幸男官房長官は、「おっしゃるとおりだ。関係当局と相談したい」と応じました。