レトロの小部屋

紙物を中心に古物を集めています。

三つ重ねの盃の台の話

2018年01月04日 14時28分43秒 | 民具、雑貨

馴染みの古物商が私を手招きした、4年前の縁日の事。
「見てみ、これ」と大正年間にあつらえたと記された箱の蓋を開けた。
「こんな細かい絵、俺、人数数えたら全部で38人いるねん」

絵柄は清水寺、嵐山の渡月橋、そして御所。

「台が気に入らん、同じ朱色でも違いすぎるし安っけないわ」
「台は買わんでいい、こっちに台だけある」と言って見せられたのは、現在ではあまり見かけないずらせる手法のいい作りである。
近江八景の図柄はステキだが小豆色が不似合いだった。

年に一回だけ行く、終い天神の先月、黒い台だけが並んでいる。
台を持ち上げた瞬間に「××円」と言う店主。え??

「あんた、OOの店いつも行ってるやろ」「ええ」
「あいつや、あいつの友達みんな俺のグループや」

「もうちょっと負けて」「あかん、あいつの知り合いやサカイ安く言ったんだ」
そうか赤にこだわらなけらばいいんだ、   で買った。

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿