大手広告会社「電通」で24歳(当時)の女性新入社員が自殺したのは、長時間勤務による過重労働が原因だとして労災が認められました。
これに対して、ネットなどでは多くの人が発言をしています。中には「100時間程度で自殺するなんて情けない」という大学教授の発言が炎上する騒ぎも起こりました。この発言は論外ですが、そのほかにも「おやっ?」と思う発言があり、いくつかのパターンに分けてみました。
(1)長時間労働自慢派
100時間ぐらいなんだ。オレはもっと残業していたぞ(50代以上に多い。炎上につながりやすい)
(2)残業じゃなくて、パワハラや環境が問題派
原因は長時間労働ではなく、パワハラのある環境だ。上司や同僚などと励まし合ってやる長時間労働だったらいいよね。みんなで励まし合って、がんばって、良い経験だよね。
(3)好きで長時間労働派
自分で望んだ長時間と人から強制された長時間は違う。好きで働く分には長時間でもいい。そもそも時間を限られたくない。
(4)若いうちは時間で奉仕しろ派
若く経験のない時の100時間を積み重ねて、いずれは成果の出せる時がくる(50代以上に多い)
(5)長時間労働習慣化派
ウチの会社も普通にそれぐらい働いているけれど……(長時間労働が常態化しているパターン。コンサル、ITなどの30代ぐらいに多い意見)
みなさん、この悲劇には深い哀悼の意を表されています。しかし、ちょっと違うんじゃないかと思った意見を集めてみました。つまり、本質的な問題がフォーカスされていないのです。
これらのパターンの人たちは「そもそも長時間労働は悪くない」「長時間労働は当たり前」と思っているのですね。
炎上しがちなのは、50代以上で長時間労働の経験があり、それが成功体験になっている人。こういう方たちは、炎上の結果、謝罪、仕事にも影響が出るなど、大きなリスクがあるので、リスクを考えて発言されたほうがいいかと思います。
いつまで続く「長時間労働当たり前」の“洗脳”
そもそも「長時間労働は生産性が高い」「当たり前」「成長を生む」という考え方自体が、本当に良いのでしょうか。その本質的な議論をしないと、このような悲劇は防げないのではと思うのです。
日本人は勤勉であることを美徳とする。そう言われています。だいたいこの過労死を報道するマスコミ自体、長時間労働が美徳。「24時間稼働できないのは
・・・・続きはこちら