随分前の話ですが、落語家の林家木久扇師匠の落語を聞く機会がありました。
落語は駐在中にNHKワールドプレミアムで放送されていた朝の連続テレビ小説「ちりとてちん」を見てから興味を持ち、また同じくワールドプレミアムで放送されていた「お好み寄席」を見てからちゃんと見るようになりました。
笑点は小さい頃から見ることはあっても、そんなに落語には興味を持ちませんでしたが、不思議ですね、ドラマがきっかけで好きになるなんて。
「お好み寄席」では、きっと有名な方なんだろうけど、全く名前を知らない落語家さんの落語を聞いたり、大喜利の答えに笑ったりしました。
今回、お仕事で木久扇さん他3名の落語を聞く事が出来たのですが、木久扇さんは会場中に「木久蔵ラーメン」を売っていました。
でも、実はご本人ということにしばらく気づかなかったのです
だって普通のおじいちゃんなんですもの~
オーラなんて何にもありません(失礼ですが)。
背中なんてとっても小さくて、「これがあの木久扇さん?」と思うほど。
これから本番だけど大丈夫なのかなあ?と心配になってしまいました(余計なお世話なんですけどね)。
私の仕事は中には入れない仕事だったので、音声のみですが、とても楽しめました。
最初にお弟子さんが短めの落語を披露。
お弟子さんはまだ修行中ではありますが、聞き取りやすい声、ちょうど良いスピード、わかりやすいネタでなかなか面白かったです。
その後、結構有名な方が2人続きましたが、こちらは早口だし、声が小さくなったりなんとも分かりにくかったのです。
そしてトリは木久扇師匠
あの小さいおじいちゃんはどんな落語を披露するのでしょうか?
聞こえてきた声にビックリした私。
あの小さいおじいちゃんの姿からは想像もできないほどのハリのある声でネタを披露しています。
スイッチが入ったという言い方はあまりよくないと思いますが、ホントにそんな感じです。
姿は見ることが出来ませんでしたが、きっとステージでは「小さいおじいちゃん」ではなく、「プロの落語家」の姿を見せていたのでしょう。
ネタもタイムリーな時事ネタを織り交ぜ、誰もが知っている内容を面白く話されます。飽きることなく、最後までお客様を笑わせていました。
笑点ではちょっととぼけたキャラですが、そんな姿は一切ありません。噺家という仕事を長い間一生懸命されてきた木久扇さんに、プロとはこういうものだという姿を見せていただきました。
時々こういったプロの方のイベントのお仕事をさせていただきますが、今回ほどすごいと思ったことは今までありませんでした。
勉強になりました。
木久扇さん、またこの地域に来てほしいなあ・・・。