「語るためのグリム童話7 星の銀貨」 2007小峰書店
「語るため」なんていうから『大人向けなのかな』『解説が充実しているのかな』って思うじゃない。
はぁ?なに、この子供向けの解説。えーと、小学生が語るための本なのかな。もう。
もうね、私がちょっとあらすじをまとめて、少し解説(曲解)もしちゃおうかな。
- 「ろばの子」 王子様は生まれた時からろばの着ぐるみを着ていました。才能に恵まれていたのに努力をしているように見せかけて、そのギャップでみんなから好かれていました。旅先で正体がばれて着ぐるみを焼かれてしまっても、元が美男子なのでお姫様と結婚してめでたしめでたし。(って、おい!大事な着ぐるみを焼かれて怒らないのかーい!それとも大事じゃなかったのかーい!ってか、ろばの皮は必要なかったじゃないか!
- 「かぶら」 こぶとりじいさんみたいな話かと思ったら、正直なはずの弟が詐欺師になって終わるのかい!えー・・・
- 「神様のけだものと、悪魔のけだもの」 ヤギの目は悪魔の目、そうなった理由。悪魔をだました神様。(ってか、神様は悪いな・・・
- 「天井の梁」 裸の王様の逆バージョン。それは言わない約束でしょ、集団の和を乱す空気の読めない者へはそれ相応のお仕置き、処罰が。
- 「ものぐさ三人息子」 次の王様を選ぶのに一番ものぐさを。王様なんて何もしないものぐさな者がいいってことかな。まあ、やる気のある王様は戦争を始めちゃうからね。
- 「ひつじ飼いの男の子」 羊飼いの男の子が利口なのではない、それを判定する王様の無能…
- 「星の銀貨」 おおお・・・えーと、持っているものをみんな他人にあげてしまった真っ裸な女の子・・・そこに星が落ちてきて銀貨になった。ううう、うん、ロリコンの神様がお小遣いをくれたんだね。わはは。または、この子は売春婦になってお金持ちになったということか。ははは。
- 「嫁えらび」 1番目の娘は皮ごとガリガリ。2番目の娘はいそぎ過ぎ。3番目の娘は上手に剥きました。あははっ!そりゃもう、3番目だね。
- 「ディートマルシュのほら話」 誰にでも『ほら話』だとわかることの羅列?う~ん、これは落書きだろ…
- 「なぞ話」 そっくり同じ花に変身した3人の女。交代で1本だけが夜家へ帰れる。・・・だんな、何で魔法を解いちゃうんだよ。連れ帰らない方がいいんじゃないの。だって、会うのは三日に一回の方がいいじゃないか。
- 「怪鳥グライフ」 やっと因果応報、嘘つきが報いを受けるわかりやすい話だ。嘘つきの兄たちと約束を果たそうとしない王様。
- 「強力ハンス」 話が二つくっついたような話。さらわれた母親と息子。息子は大きくなると盗賊をやっつけて元の家に帰る。それでめでたしとはならず、ハンスは旅に出る。『樅ノ木ひねり』と『岩砕き』を仲間にしての旅で美しい乙女を助けるのだが、仲間の裏切りを察知して難を逃れ、乙女を奪い返して連れ帰りました。自動ドアとか魔法の指輪(鎖のロック)とか、科学技術として解釈もできるかも。
- 「森の家」 おいおい、きこりさん!娘にお使いをさせるのはリスクが大き過ぎるだろ。しかも2人を失ってまだ3人目も。で、魔法にかかった王子と3人の召使いも、3人目の娘も、2人のお姉さんに対するその仕打ちは無いだろ・・・う~ん、王子たちは魔法にかけられてから精神的に追い詰められてひねくれてしまったのかもしれないし、3人目の娘は普段から姉たちからいじめられていたのかもしれないな。よし、その仕返しは許す!
- 「寿命」 人の寿命は70年。そのうち人間(健康と喜び)としての寿命は30年、そのあとはろば(責任・重荷)の18年、犬(衰え)の12年、猿(認知症)の10年。神様はみんな30年の寿命にしようとしたが、ろばも犬も猿もそれを嫌がり短くしてもらい、その分を人間が手に入れた。いや、これはろばと犬と猿に失礼だ。上手い話だけど。
- 「池の中の水の精」 水の精との約束を破って池に飲まれた夫を妻が助け出したが、別れ別れになって、やがてまためぐり合いました。めでたし?めでたし?おい、子どもはどうなった?
- 「こびとの贈り物」 これまたこぶとりじいさんのような話。居たのは鬼じゃなくてこびととおじいさんね。欲を出して損をする。
- 「巨人と仕立て屋」 やり取りがわけわかめ。意思疎通ができないって話なのか。で、勘違いによる巨人の怯えが面白いのかもしれない。う~ん、よくわからない。西尾維新に100倍くらいの文字数にしてもらえば、楽しい作品になるんじゃないか。
- 「お百姓と悪魔」 約束(契約)で相手をだます百姓・・・丸儲けかよ!悪魔、おまえ怒ったなら百姓をやっつけろよ。泣き寝入りしてんじゃねー!
- 「あめふらし」 塔の上のお姫様、かくれんぼで勝てたら結婚できる。兄2人は見つかって98体目と99体目の晒し首。末っ子は3回のチャンスを手に入れて、カラスと魚と狐のアドバイスで隠れ、最後はアメフラシになってお姫様の髪に隠れる。逃げ切ってお姫様と結婚しましたとさ。
- 「名人どろぼう」 泥棒の名人になった男が生まれ故郷に戻ってきた。宣言通りに3回の泥棒を捕まらずに達成して去っていく。え?なにしに来たのさ。故郷に錦を飾るというか、自慢したかったのか。
- 「たいこたたき」 呪いのかかったお姫様を助け、しかし記憶を失い、他の女との結婚式でお姫様は男に思い出させる。『どこでも鞍~♪』
- 「水晶の玉」 魔法使いの三人の息子~逃げ出す末っ子。兄たちの協力でお姫様の呪いを解いて、兄たちも元に戻してやる。『どこでも帽子~♪』
- 「マレーン姫」 好きあう二人を引き離し、姫は塔に7年隔離。逃げ出した姫は男の結婚式で花嫁の身代わり。男はそれが最愛の女性だと気付かないのか。何とか気付いてめでたしめでたし。はぁ?
- 「黄金の鍵」 鍵を見つけて、箱を見つけて、何が入っているのかな。
- 『解説』 この第7版(巻)についてよりも、第6版(巻)にあるらしい作品を取り上げての解説。うん、順番に読んできた人間にはわかるかもね。まあ、内容からすれば気にすることもないけどね。第7版にある作品でも同じ解説できるんじゃないのかな。なんだかなぁ。
「星の銀貨」のタイトルをどこかで見かけて、読んでみようと思ったんだけど・・・なんだこれ。聞いたことがない話ばかりだ。グリム童話って、どんな話が有名だったっけ?Wikipedia