「村上春樹全作品1979~1989①」 1990(1979)講談社
「風の歌を聴け」「1973年のピンボール」
この作品集には作者の解説が付くから、多少金額が高くてもファンにはお得なのかな。(もしかしたら文庫にも解説はあるかも?確認して無いけど)
それにしてもデビューから10年で作品集が出ちゃうっていうのはものすごい事でしょ。かなり世渡りが上手いんだろうね。「ノルウェーの森」がヒット(ちょ、1000万部って(~2009)・・・)したんでチャンスだったんだね(「ダンス・ダンス・ダンス」も)
紙を普通の厚さにすればデビュー3部作が一冊に出来たのに。
まあ、他の仕事をしながら書いた2作品という意味では、この2作品で1冊というのもありなんだけど。
気に入った言葉は
”真の芸術が生み出されるためには奴隷制度が必要不可欠”
”真実しかしゃべらないとしたら、真実の価値などなくなってしまうのかもしれない”
で、冒頭のせりふの中で
「死んだ人間に対しては大抵のことが許せそうな気がするんだ」
このセリフが3作目の「羊をめぐる冒険」に絡んでくるようで、読む順番を間違えて良かったよ。この作品から読み始めたら、あまり興味を惹かれなかったと思う。
すでに、この作品にも多くのひねくれた分析による的確で断定的な曲解表現があるんだけれど、これが結構納得でつぼるんだな。調べはしないけど、一覧とか作っている人がいるかもね。
当時は、特に大きな感銘は受けませんでした。
が、嫌いじゃないなーという感じ。
ジャズ喫茶のマスターをしながら書いてた、と思うと
また味わい深いですが。
また読み直してみます。
>当時は、特に大きな感銘は受けませんでした。
ね~、やっぱりこの作品をきちんと評価した人たちはすごいですね。
ピンボールと羊は面白いけど、私にはこの作品に感じるところはそれほどありませんでしたから。
やっぱりプロって言うは凄いですね。
私ももう少し作品の良さがわかるようになりたいものです。