「メルトダウン 連鎖の真相」NHKスペシャル『メルトダウン』取材班
「NHKスペシャル『メルトダウンⅠ~福島第一原発あのとき何が~』 2011年12月18日
「NHKスペシャル『メルトダウンⅡ 連鎖の真相』 2012年7月21日
「NHKスペシャル『メルトダウンⅢ 原子炉”冷却”の死角』 2013年3月10日
勘違いを修正してくれる一冊。
それでも人の力が及ばなかった事実は変わらない。
まだ、事故の本当の姿は明らかになっていない。
地震による被害も正しく評価されたか。鉄塔が倒れただけではなくケーブルが切れて変圧器にひびが入って通信ができなくなった、それ以外にも原発施設で多くの被害があったであろう。それはすべて公表されているか。
緊急(非常)時であっても、通常時の操作。弱いシャッター、電源盤ショート。状態の把握できない操作盤と計器類。動かしたことのない機器装置と、その時の挙動を知らない操作員たち。非常時に当てにならない構造の水位計。複雑な配管とシステムが生む漏えいルート。格納容器内の圧力(背圧)が高くなると機能しない(できない)SR弁。
ベントはできた。しかし手遅れだった。
この部分はずっと勘違いしていた。圧力が下がったのはメルトダウン、メルトスルーによるものだと思っていた。(今でも疑っているけど)
それにしても、水素爆発の原因となった水素の漏れだした経路はまだ不明のまま?そんなので大丈夫か?
ってか、水を入れ続けているから水素も発生し続けているんだよね?
4章(P139)、5章(P148)、6章(P202)と続けざまに見られる「一般の人が1年間に浴びて差し支えないとされる1ミリシーベルト」という記述、この1ミリシーベルトは『被曝限度』であることをNHKは理解しなければならない。特にこのような本を書くのであれば、その点は厳密にすべきだろう。差支えないわけがないのだ。
吉田所長が非喫煙者だったら・・・
P290 「福島のような事故は防げる」という言葉が国や電力会社から出てくる。
”事故は防げる”という言葉が安易に出ることに、違和感を覚える人も多いのではないか。
P293 アメリカ大使館要人が非公式に免振棟を訪れたときの逸話。
免振棟にいた100人余りと一人ずつ握手をして健闘を称えた。
(別に、菅や海江田へのあてつけじゃないよ。たぶん)