福岡市中心部を「博多」という
その博多っ子が待ちに待った「博多祇園山笠」、10日夕、舁(か)き山が初めて登場!!
いよいよ祭りの趣は「静」から「動」へと変化し始めた
きょう12日は、「追山ならし」。本番に向けた「櫛田入り」の予行演習の日
しかし、予行演習とはいえ侮れない。時間とコース距離が若干短い以外は何もかも
15日の本番さながら・・・のぼせもんは1秒でも早く駆け抜けようと本気で山を舁く!!
さて、オイラが注目する2016年度の舁き山。7つの山から3つだけ紹介しよう!!
まずは、一番山笠「東流」の舁き山、その標題は、
若武者応破波濤(わかむしゃまさにはとうをやぶるべし)
その若武者とは、平安時代末期の人物で、鎌倉幕府を開いた源頼朝とは異母弟の源義経
幼名は牛若丸。弁慶との「五条橋の闘い」は唱歌になるほど有名であり、平安時代を
代表する美少年として知られている。一番山に相応しく、勇壮、かつ、いかなる困難にも
立ち向かおうとする若武者の姿に注目!!
五番山笠「恵比寿流」舁き山の標題は、
神光普照三千界(じんこうあまねくてらすさんぜんかい)
人形のモデルは、鎌倉中期の臨済宗の僧である聖一国師(しょういちこくし)
博多に承天寺を開山したお坊さんだ。当時、博多では疫病が流行しており、施餓鬼棚を
弟子に担がせ、自らその上に乗って町中に聖水(甘露水)を撒いて清めた
すると、たちまち疫病が退散したと云われている
これこそが博多祇園山笠の発祥であり、承天寺には「山笠発祥之地」の碑が置かれている
聖一国師が舁き山の標題として登場したのは、度重なる九州での天変地異が鎮まるよう!
そうした願いが込められているのではないか
そして、七番山笠「大黒流」舁き山の標題は「鐵心肝(てっしんかん)」
モデルは、戦国武将!真田信繁。真田幸村(さなだゆきむら)の名で広く知られている
旗印である六文銭をあしらった兜。これには、「不惜身命(ふしゃくしんみょう)、
その意味は、仏法のために身命をささげて惜しまないこと・・ということだ
つまり、熊本地震で亡くなられた方々への鎮魂、そして復興へのエール!が込められている
それぞれの“流れ”が世相にあわせ、つねに万人の健康と幸せを願っていることがわかる
ちなみに、
人形師は置鮎正弘先生。夜の中洲、遅くまでご一緒させていただいたことが懐かしい
本当に気さくで笑顔が素敵な先生であるが、人形は勇ましく!力強さがみなぎっている
櫛田入りまで・・・あと3日!!
どうか、山笠の勢いで、大雨、そして地震を吹き飛ばしてほしい!!