羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

野生の力に脱帽!

2007年11月14日 18時55分20秒 | Weblog
 欅と柘植の盆栽に、鞍馬苔を一緒に植えてあった。
 初夏から夏にかけて、鉢からはみ出るほどに育って、緑が美しかった。
 今年の猛暑と雨が少なかったこと、9月に入ってからも気温が高かったなどの条件で、枯れた部分もありながらも、緑は失われずイキイキしていたのだった。

 先週末、水遣りの際によく見ると、ほんのわずか残して、鞍馬苔の姿が消えていた。
 よく見ると鉢のなかの土が耕されたように盛り上がっていたり、削られていたりしている。
 もっとよく見ると、猫の足跡が残っているではないか。
 
 そういえばときどき笹を食べている猫を見かけたことがあったのを思い出した。
「猫が食べたのに違いない。ピンときましたね!」

 最近では夕方から夜にかけて、猫がやって来るようになった。
 我が家の塀には、下の方に縦に穴が四箇所ほど開いている。猫がくぐるのに丁度いい高さと幅なのだ。
 連れ立ってやってくるのは、近所の飼い猫が初夏に産んだ子猫・野良猫の春生まれの子猫・同じく野良猫の夏生まれの子猫(これはまだ小さい)、総勢四匹の子猫。盆栽用に汲み置きしている水を飲みに来るのだ。もちろん親猫もお婆さん猫もやってきている。そのついでに遊んでいるのを見かけている。

 そのなかのどれかが食べたのだろう。
 知人にその話をするとこんな答えが返ってきた。
「猫は、胃のなかに溜まった毛玉を吐き出すために草を食べるんですよ」
 なるほど納得。
 その方の話によると、猫のために鉢植えで草を育ててそれをたべさせて毛玉をとらせている飼い主もいるらしい。で、その植物は、売っているらしい。

 実は、鞍馬苔は柔らかな青い葉が、地を這うように成長する。石の上まで登ってきたりもする。実は、苔と呼ばれているが「羊歯類」なのだそうだ。
 庭の飛び石の間に植え込むとめきめき成長して、緑を敷き詰めたようで、下草として日本では重宝がられていると言う。
 野口三千三先生がご存命中に、ご自宅の庭から分けてお持ちくださった。それを鉢に移して育てていたものだ。ただあまり強い植物ではなく、他の雑草や苔類にとって代わられることが多い。雨が多く気温は25度程度のときがベターで、ガンガンと日があたらないところがよさそうだ。
 だんだん少なくなって、のこすところわずかしかない。

 と言うわけで、困りながらも、野生の力に脱帽!
コメント
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