刀 長舩清光
刀 長舩清光天文十二年
元幅だけでなく先幅も広く、重ね厚く、比較的がっしりとした、戦国時代末期の造り込み。地鉄はこの一門としては小板目状に良く詰んで、一見無地風にも感じられる極上の肌合い。その中にかすかに板目が交じっている。刃文は焼幅の広い直刃に湾れを交えたこの工らしい構成。帽子はもちろん激しく乱れ、一枚風に焼も深い。小沸の焼刃は、鼠足とも呼ばれるようなごくごく短い足が入り、刃中には葉が断続、沸ほつれから連続する砂流しと沸筋が掛かる。刃境はこのように乱れが交じり、単純な直刃とならないのが清光。備前刀の刃文は多彩である。
刀 長舩清光天文十二年
元幅だけでなく先幅も広く、重ね厚く、比較的がっしりとした、戦国時代末期の造り込み。地鉄はこの一門としては小板目状に良く詰んで、一見無地風にも感じられる極上の肌合い。その中にかすかに板目が交じっている。刃文は焼幅の広い直刃に湾れを交えたこの工らしい構成。帽子はもちろん激しく乱れ、一枚風に焼も深い。小沸の焼刃は、鼠足とも呼ばれるようなごくごく短い足が入り、刃中には葉が断続、沸ほつれから連続する砂流しと沸筋が掛かる。刃境はこのように乱れが交じり、単純な直刃とならないのが清光。備前刀の刃文は多彩である。