九谷について紹介したいと思います。
ことじの地元の焼きもので、子供の頃から目にしてきましたが
趣味を始める前はおおよそ古陶磁というものには縁が無く、
古陶磁が好きになってから美術館へ行き九谷の歴史を勉強しました。
古九谷というものは高値の花でなかなか手に入りません。
幕末から明治にかけての再興九谷を探していますがそれも高値です。
それでも図録と美術館だけでは手にすることができず、
キズがあっても手に入れて参考品にしたいと思いました。
ずいぶん前、のみの市で九谷をいつも教えてもらっている骨董屋さん
より、松山で購入しました。5寸ぐらい。
購入した時は周りにカケや割れた部分に穴があいていました。
しかし図柄が大変気に入りました。
土にしっかりと根を張った植物が花をさかせている大胆な図柄です。
筆致に生命力や力強さを感じます。
さっそく持ち帰り、漆にて欠損部分を補いました。
金継ぎも趣味でしていますので多少のキズは治します。
しかしこの皿は漆で埋めるだけで金を蒔きませんでした。
眺めて楽しむのに図柄を強調したいためです。
裏面の緑釉も綺麗で、絵の筆致も参考としています。
これ以降松山で買うならこの皿以上の物と考えていますが
出会っても高すぎです。
ないものねだりの人生ですね。