EVが実現する災害に強いまちづくり

2021年09月07日 | 防災と琵琶湖


作成日:2021.9.6|更新日:2021.9.6
地域循環共生圏概論 ㉚
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台風による長期停電から考える電力のレジ
リエンス            その2
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□ EVが実現する災害に強いまちづくり
「台風のときに電気がなかなか復旧せず、大変
な思いをした」「もしまた自然災害が起こった
ら.」。 近年、頻発している台風や地震、大雨
などの自然災害によって発生する停電に対し、
不安や BCP対策への課題を抱えている自治体や
企業、市民の方々も多いのではないでしょうか
「災害時に有効な非常用電源があれば」それを
実現するために開発されたのが、次世代の非常
用電源システム『V2Xシステム』です。 このシ
ステムの特長や現在主流となっている非常用発
電機の問題点なども含めその特徴を掲載します。



□ 災害・平時でも汎用性の高い電カソリュ
  ーションを提供

1919年に創業し、2019年で100周年を迎えたダイ
ヘン(上図クリック)。〈電力機器分野〉く溶
接・メカトロ分野〉〈半導体分野〉の3事業を
メインに、新たな分野としてAI搬送ロボットや
車用のワイヤレス給電システムなど〈新技術開
発分野〉にも力を入れている。大正時代から様
々な製品で目本の電力供給を支えてきたが、 4
年ほど前から同社の持つ製品や技術を1つに組
み合わせ、ダイヘンの総合力でソリューション
を提供する取り組みを開始。EVや蓄電池を使っ
て、平常時だけでなく非常時にも 再エネを最大
限活用することをを目的と考えている。再エネ
活用の最大化とEVの普及は国としても推進し
ているが、ダイヘンではEVが非常時にも役立
つことを追求できる製品として『V2X(vehicle-
to-Everything)』システムを提案。避難所など
で、移動電源として利用価値の高いEVと蓄電池
や太陽光発電設備をパッケージングしたシステ
ムで、非常時にはEV/PHEVや定置用蓄電
池、太陽光発電を使い、安定電源として重要度
の高い装置に電力を送る。平常時には、急速充
電ステーションとして活用できるだけでなく、
EVやPHEVの給電に起因する電力やその他
の電カピーク抑制するこで、電気料金の削減も
可能。


写真 非常用電源「V2Xシステム」

□ 『V2H』や非常用発電機の課題を克服
EVを活用した避難所での電源の確保には、
『V2H(vehide to Home)』があり、ダイヘンの
『V2X』システムとの大きな違いは、『V2
H』が 単相負荷(家庭用の照明やエアコン、コ
ンセントなど) 以外へは電力供給できないのに
対し、ダイヘンの『V2X』システムは三相負
荷へ電力を供給できること。『V2H』では動
かせない、災害時の避難所での使用頻度が高い、
業務用エアコン、非常用エレベーター、給排水
ポンプなどを利用することができるのは、現時
点では、国内で同社だけとのこと。

自治体や各施設では非常用発電機を整備してい
る所も多い。しかし、 非常用発電機による避難
所での電力供給には大きく4つの課題がある。

①非常用発電燃料の備蓄に限りがあり、十分な
電力供給が行えない。
②発電機の音がうるさく、夜間に勣かすことが
できない。
③燃料が危険物であるため給油に有資格者が必
要となるが、災害時に専門人員の確保が難しい。
④高い設備投資をしても非常時にしか使わず、
ほとんど稼働しない。さらに、 設備維持費が嵩
張る。

また、大きな特長が、エレベーターなど大型機
器も稼働できるということは。大型機器を動か
すには産業用三相電力が必要。 V2Xシステムは
その三相の電力が供給できるシステムがあり、
非常時以外は、購入電力のピークを低く抑える
ように施設内の電力を制御する『電力ピークカ
ットシステム』や EV/PHEVの『急速充電ステー
ション』としても利用でき、設備利用率も高く
なる(下図参照)。


加えて、三相の電力が使えることで太陽光発電
システムの併設も可能となり、太陽光で発電し
た電気を EV/PHEVや蓄電池への充電に使用する
など、環境へ配慮したシステム構築が可能とな
り、CO2削減などにつながり、ESG投資の拡大に
よって増加している企業の脱炭素社会への取り
組みにも貢献でき、自治体だけでなく、企業に
もメリットの大きいシステムと考えられます。



□ EVより便利な車はない

将来はスマホのように普及
2021.8.30 ハフポスト日本版 Partner Studio
ここで、EVの気候変動対策が求められる中、
世界では自動車のEV化が進んでおり、日本で
も、菅義偉首相が2035年までに国内の新車販売
全て電動車にすると表明していますが、私た
ち消費者としても、今の日本で周囲に先行して
EVを買うのはだ不安に感じる方もおられると思
われるので、その背景を整理しEVの必然性を
確認してみましょう。
スマートフォンが登場した当初は、「スマホは
ないでしょ」という声もありましたが、それで
も、気づいた時にはみんなスマホを選びました。
わたしは、パソコンからスマホにかわり、ホロ
グラム腕時計のようになると考えていましたし、
眼精疲労、視力低下で目薬屋が繁昌すると思っ
ていましたが、一度切り替えるとガラケーには
戻れないのと同様、EVも一度乗ると良さがわか
り、どんどんシフトするでしょうし、液化天然
ガスを取扱になれているとはいえ、水素燃料電
池自動車の、液化水素のリスクは大きいと思っ
ています。実際に、欧州ではEVの爆発的な普及
が始まっています。例えばドイツでは2020年に
EV車の新車販売台数が急激に伸び、完全に普及
のフェーズに入ったとされます(下図参照)。


しかし、日本は燃費の良いハイブリッド車が普
及しているので、「便利なガラケ-」が進化し、
欧米がスマホの普及が遅れたように、EVはまだ
早いんじゃないかという心理的な理由でEVが
普及が遅れていますが、環境に優しいだけでな
くワンペダルの小気味いい走りも魅力で、日本
でも一気に普及する可能性は大きいといわれて
います。


□ Source:Wie umweltfreundlich sind Elektr
oautos? Eine ganzheitliche Bilanz (bmu.de)

また、BEV(完全な電気自動車)の走行に必要な
再エネ由来電気を1とすると、燃料電池は約3
倍、合成燃料は6倍以上の電気が必要となり、
10年前は、まだどの技術が最も効率的なのかわ
からなかったが、EVが技術的なブレイクスル
ーを経たことで、コストパフォーマンスや資源
の観点からもはやEVしかないと考えられてい
ます(上図参照)。論より証拠ではありません
が、欧州では「EVより便利な車はない」とい
うのが共通認識----ワンペダル感覚で加速・減
速ができます。片足で小刻みにスピード調整が
できるので、市街地や山道の走行が楽になり、
会社や家に充電設備があれば、駐車しながら充
電ができる。走行が静かか--という利便性・快
適性・安全性・環境配慮性などの条件がそろっ
ています。あとは購入価格への補助金制度がと
とのえば、スムーズに移行できます。水素燃料
電池自動車より、安全性リスクは圧倒的に小さ
いので、わたし(たち)も一押ししています。
欠点は、どの方式にしても、タイヤ摩耗による
粉塵汚染リスクが残件課題となります。



□ このように、わたし(たち)は10年前に構
想した「オールソーラーシステム」(下図をク
リック)は、再生可能エネルギー×蓄電池をコ
アとし、燃料電池向け水電解水素とその水素と
廃棄排気二酸化炭素をつかい炭化水素を製造し、
プラスチックや燃料用合成油を製造するという
ものですが、ここでは、防災向け兼用電力供給
システムを紹介しました。
                この項了


カーボンニュートラルは目標13番


【エピソード】


電気自動車への取り組みしろ、太陽電池・風力
発電などの再生エネルギーへの取り組みにしろ
日本政府の取り組み姿勢は、既得権益階層や原
子力発電聖策に固守する官僚組織や政治委員に
より歪められてきたように思います。したがっ
て、わたし(たち)は問題解決の技術調査研究
に没頭してきましたが、今後もその姿勢は変わ
りません。

【脚注及びリンク】
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