”江田のお得意は板ではなく党を割る技”である。『みんなの党』に続いて今回は『日本維新の会』を割った。お次は海江田降ろしがチラチラしだした民主党に狙いを定めた。結いの党の江田憲司は元来一匹狼だから、無所属で当選していた。自民党を離党した渡辺喜美と江田は「国民運動体 日本の夜明け」を結成した。その後、『みんなの党』を立ち上げた。『特定秘密保護法案』の賛否を巡って両者は対立、除名された江田に、同調者、比例当選の13名が離党した。渡辺は比例当選だから離党は認められない、議員辞職しろと迫った。このゴタゴタを苦々しく見ていたDHC吉田会長が渡辺に政治資金として8億円を貸し付けていた事実を”週刊文春”でバラシタ。これで万事休した渡辺は代表を降りる破目になった。次の総選挙の当選も覚束無いし、政治生命も危うい状態に追い込まれてしまった。オマケに浪費癖で強妻の『イメルダ妻・まゆみ』とも離婚した、”カネの切れ目が縁の切れ目”は文字通りだった。今にして思えば、渡辺アジェンダにとって江田は”疫病神”そのものだ。その疫病神江田は『結いの会』を創立、野党再編を狙う、日本維新の会の橋下からの誘いに対して、江田は石原慎太郎の『自主憲法制定』の旧太陽の党とは相容れないと難色を示した。合流を望む橋下、江田と石原は犬猿の仲。そこで石原、橋下が会談して草相撲のように東西が元通りに分党することになった、1年半で協議離婚。この東西の合流は端から無理があった。政治経験豊富のベテラン議員の多い東と、橋下の一時(いっとき)のウタカタ人気で当選した地盤、看板、カバンなし、経験もない木偶の坊では、勝負にならぬ。ただ頭数を増やすだけの要員に過ぎぬ。自民党の一強多弱の政界分布図。少数野党が分裂、分党を繰り返す。カルガモのヒヨコのように”刷り込み”された手合いが、親分の後に続く。一方民主党の左ヒラメの海江田代表、「一年経過しても党勢が復活できない場合は辞任する」との言葉も反故にするようだ。これに焦れた玄葉、前原辺りから海江田辞任、代表選の前倒しを求める声明が相次いで出ている。オコゼ輿石(参院副議長で離党中だが屁とも思っていない)などの参院旧社会党連中が海江田支持に回っているから自ら代表を降りないだろう。維新と結いがそのまま合流すれば野党第1党になる頭数だった。民主にとって幸いな事に維新と太陽に分かれたので助かった。赤松広隆も折角なれた衆院副議長の椅子から転げ落ちる所だった。