自民党衆院議員の小池百合子が『崖から飛び降りた』自殺した訳ではない。29日、白い勝負服姿で記者会見して、突如東京都知事選の出馬を発表した。「希望溢れる東京の構築の為、崖から飛び降りる覚悟で挑戦したい」「自民党の支援は一切ない。谷垣幹事長には出馬の意向を伝えた」自民党都連が桜井俊前総務次官の擁立を画策しているのを皮肉って「16万人の都庁職員に、もう一人行政官を増やす事はない」と桜井出馬を牽制、釘を刺した。思い切って物事を決める事を『清水の舞台から飛び降りるよう・・』と表現するのが普通だ。『崖から飛び降りる』との表現は余り聞かない。小池が今まで政界を要領よく、常に日の当る場所を渡り歩いてきた。舛添の女性版だ、日向を好むバッタやイナゴと同じだ。テレビ東京のニュースキャスターから日本新党、新進党、自由党、保守党、保守クラブ、自民党と目まぐるしい。政界入りは日本新党の細川の誘いに乗って入党、1992年参院比例区で初当選、任期途中で辞職、衆院に鞍替えして兵庫2区から衆院選に出馬、当選、直ちに細川内閣の総務政務次官に抜擢。日本新党解党で新進党結党に参加、衆院選に新進党から兵庫6区に出馬、当選、今度は初代幹事長、その後党首になった小沢一郎の側近になった。新進党解党後小沢が党首を務める自由党の結成に参加、自自公の小渕内閣の経済企画政務次官に就任。自由党分裂で小沢と決別、保守党結党に参加、保守党を離党、保守クラブから自民党に入党。小泉内閣では環境相になり、省エネの『クールビズ』を広めた。郵政民営化反対法案反対する東京10区の小林興起の刺客になって10区から出馬、小泉が狙った通り、小林の息の根を止めた。第一次安倍内閣では防衛相になったがイージス艦機密情報漏洩事件の責めを負って2ヶ月弱で防衛相を退任した。その後女性で初の自民党総裁選では麻生、与謝野に敗れ3位だった。2011年総務会長を退任。自民党広報本部長、63歳にもなったのに安倍内閣から中々大臣の椅子の声が掛からない。たまにはスポットライトを浴びたい気分だろう。部下の不祥事で防衛相をたった2ヶ月で棒に振ってしまい思うような仕事が出来なかったのを今でも悔やんでいるのではないか。小池議員の都知事出馬の一報を聞いた東京都連会長の石原経済再生相には、寝耳に水、開いた口が塞がらない、相当驚いたようだ。石原は「どういう意志で立候補表明をしたのか、承知していない」と不快感を示したとある。荻生田副官房長官も「出馬には違和感を感じる」と述べた。辞職した舛添も自民党総裁選後自民党の批判を繰り返していたが、選挙に大敗したので見限り「自民党の歴史的使命は終わった」との捨てゼリフを吐き、後ろ足で砂を掛けて、自民党を離党、新党改革の結成に走り、党代表になった。自民党は舛添を除名処分にした。石原の後任の猪瀬が徳洲会から5000万円の借り入れが発覚、追及を恐れて辞職したので急遽、都知事選になった途端、舛添はすかさず出馬表明、自民党は適当な候補者が見付からず、舛添を都連が推薦したので、自民党も渋々推薦に回った。自民党は今回も適当な候補者と狙いを付け交渉しても色好い返事はなく、候補者探しも、思案投げ首状態、このまま進めばやむなく『小池百合子』を担ぐ羽目になる。政治資金絡みで政治家、政治屋を立てれば舛添の二の舞になりかねぬ。”帯に短し襷に長し”