殿は今夜もご乱心

不倫が趣味の夫と暮らす
みりこんでスリリングな毎日をどうぞ!

名古屋場所

2019年07月10日 11時28分21秒 | みりこんばばの時事
大相撲の名古屋場所が開催されている。

この数年、急に大相撲ファンになった私は

年に6回ある場所の中で名古屋場所が一番楽しみ。

土地柄なのか、おしゃれな女性がたくさん観戦していて

観客席が華やかだから。


私は相撲も好きだけど、テレビに映る観客席を見るのはもっと好き。

中でも一番の楽しみは

『白鷺(しらさぎ)の姉御(あねご)』と呼ばれている年配のご婦人。

時折、カメラの向きによって、西の花道の前から三番目に座る姿が

15日間、毎日見られる。




この女性を最初に発見してから、もう何年も経つ。

磨き抜かれた色白肌で着こなす、凛とした和服姿がかっこいい。

毎年7月にテレビの画面でお目にかかれるのを

私のみならず、家族も楽しみにするようになった。


夏場に着物を着るって、そりゃ大変よ。

何が大変って、お金と手間。

夏の着物は贅沢品なので、高い。

汗をかくので、こまめなメンテナンスも欠かせないけど

それでもすぐダメになってしまうから長持ちしない。

よって本当に裕福で、本当に着物が好きな人しか着られない。

ましてや15日間、毎日違う着物を着るなんて

ただ者じゃない証明みたいなものよ。


となると誰でも考えるのは、その職業。

漂う粋な雰囲気から、最初は呉服屋の奥さんかクラブの名物ママ

あるいは大旅館の大女将

それとも年齢をものともしない豊富な髪の毛から

美容室チェーンのオーナーか…

などと、家族で話し合っていた。


でもある日、2時や3時に行われる幕下の取組にも

早くから来て、やっぱり凛として座っているのを発見。

自ら商売に参加していたら、そんな暇は無いはず。

いったい何者だろう…

我々は首をかしげるのだった。



ともあれ、フラッシュでキラリと輝く

特大のダイヤモンドも素晴らしいけど

取組をとても真剣に見る態度が素晴らしい。

そして、一番一番に手をたたいて喜ぶ様子が可愛らしい。

あの無邪気な笑顔と、澄みきった余裕から

大商人の妻以外になかろう、ということで落ち着く。


念のために滅多とやらない検索をしてみたら

「大相撲名古屋場所 名物女性」で、すぐにヒット。

老舗の鳥肉卸販売業、鳥孫商店4代目社長の奥さん

磯部安江さんという人だった。


鶏肉だけでなく、鳥全般を扱う店らしい…

すごく繁盛しているらしい…
 
年齢は、多分78歳ぐらいらしい…

自宅は立派な庭のある日本家屋らしい…

愛車のベンツを自ら運転して、場所に通っているらしい…

白鷺の姉御というニックネームの由来は

姿勢のが良くて凛としているからとも

休憩の時にストローでコーラを飲む姿が

白鷺に似ているからとも言われているが

本当のところは不明らしい…


で、孫もすごいらしい…

箱根駅伝で山の神と呼ばれ、現在はコニカミノルタ所属の

神野大地さんらしい…

などが判明。

インターネットって、すごいわね。


ということで、名古屋場所は私にとって特別に楽しい場所。

目を皿のようにして、白鷺の姉御がもたらす年齢を超えた美や

貫録のたたずまいを観戦するのだ。

どうかいつまでもお元気で

素敵な着物姿を全国に披露していただきたいと願わずにはいられない。


だから名古屋場所が終わると、ちょっと寂しい。

仕方がないから他の季節は、うちの姉御でも見るしかない。

うちにもニックネームだけ、似たようなのが一人いるんじゃよ。

「老後は娘が面倒見てくれるから、絶対に嫁の世話にはならない」

日々、そう断言しておきながら

いざ老後のフタが開いたら、嫁の私に頼りきる

『サギの姉御』が。
コメント (4)
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