このところ、病み上がりの義母のために
両親の食事作りに通っているのはご存知であろう。
夕方から夜までいるので、実家の近所に住む人々と会う機会も多くなる。
昨夜も「ピンポ~ン」と来客。
出て見ると、あれ懐かしや…
こちらで暮らしていた頃、同じ子供会だったママ友
“ドク子”ではないか!
「久しぶり~!」
「元気だった~?」
ドク子の末っ子と、うちの長男が同級生なのだ。
少なくとも、私より10才以上年上には違いないのだが
年齢を絶対に言わないので、はっきりしたことはわからない。
小柄なのをいいことに(小柄には不必要に反応する私よ…)
若作りしているので、一応おなさけで年齢不詳ということにしておいてやる。
ドク子は昔からアクティブだ。
今は非常勤として教育機関の雑用をしながら
地域のいろんな役員をこなし
スポーツや趣味の会などを主宰している。
今日は婦人会…今は女性会というらしい…の行事の案内を持って来た。
が、用件もそこそこに、姑の悪口や近所の噂などを
機関銃のようにしゃべる。
「お姑さん、まだ…生きてらしたの?」
「生きてるわよ~!死ぬもんですか!ずっと生きるつもりよっ!」
この人、女だけど言葉がオネェなのだ。
老眼が進んじゃって…方面の話になったので、私もお上手を言う。
「あら、外見はちっとも変わらないよ。
若くなったんじゃないの?」
「えぇ~?そう~?」
ドク子は頬に手を当て、嬉しそうだ。
年寄りにこれくらいは言って喜ばせてやらないと。
「あなたも変わってない…」
ドク子は、剃りすぎて辰吉○一郎みたいな眉毛をクイッと上げて
私の顔をしげしげとのぞき込む。
「…とお返しに言ってあげたいけど、さすがに小ジワが出たみたいね!」
ちょうど門まで出て来た義父が、プッと吹き出す。
じゃあね~!会えてうれしかったわ~!
ドク子はちっちゃい体でひらりと自転車にまたがり
手を振りながら帰って行った。
これがドク子なのだ。
本名はトク子なのだが、ひそかにドク子と呼んでいる。
発言に毒があることでは、ちょっとした有名人である。
しかし、悪気は無いので腹は立たない。
嫁姑関係が壮絶を極めることでも、昔から有名人である。
一見そんな姑さんには見えないので、真偽のほどはわからないが
家にいたくないのでいろんな役を進んで引き受けるのだと
公言してはばからない。
いつも忙しそうに、西へ東へ走り回り
地元の活性化に余念がない。
少々まき散らす毒よりも、地域貢献のほうがまさっているのだ。
まったく、いさぎよい。
その後、ひさびさの毒にしびれつつ
顔のマッサージに励んだ私である。
両親の食事作りに通っているのはご存知であろう。
夕方から夜までいるので、実家の近所に住む人々と会う機会も多くなる。
昨夜も「ピンポ~ン」と来客。
出て見ると、あれ懐かしや…
こちらで暮らしていた頃、同じ子供会だったママ友
“ドク子”ではないか!
「久しぶり~!」
「元気だった~?」
ドク子の末っ子と、うちの長男が同級生なのだ。
少なくとも、私より10才以上年上には違いないのだが
年齢を絶対に言わないので、はっきりしたことはわからない。
小柄なのをいいことに(小柄には不必要に反応する私よ…)
若作りしているので、一応おなさけで年齢不詳ということにしておいてやる。
ドク子は昔からアクティブだ。
今は非常勤として教育機関の雑用をしながら
地域のいろんな役員をこなし
スポーツや趣味の会などを主宰している。
今日は婦人会…今は女性会というらしい…の行事の案内を持って来た。
が、用件もそこそこに、姑の悪口や近所の噂などを
機関銃のようにしゃべる。
「お姑さん、まだ…生きてらしたの?」
「生きてるわよ~!死ぬもんですか!ずっと生きるつもりよっ!」
この人、女だけど言葉がオネェなのだ。
老眼が進んじゃって…方面の話になったので、私もお上手を言う。
「あら、外見はちっとも変わらないよ。
若くなったんじゃないの?」
「えぇ~?そう~?」
ドク子は頬に手を当て、嬉しそうだ。
年寄りにこれくらいは言って喜ばせてやらないと。
「あなたも変わってない…」
ドク子は、剃りすぎて辰吉○一郎みたいな眉毛をクイッと上げて
私の顔をしげしげとのぞき込む。
「…とお返しに言ってあげたいけど、さすがに小ジワが出たみたいね!」
ちょうど門まで出て来た義父が、プッと吹き出す。
じゃあね~!会えてうれしかったわ~!
ドク子はちっちゃい体でひらりと自転車にまたがり
手を振りながら帰って行った。
これがドク子なのだ。
本名はトク子なのだが、ひそかにドク子と呼んでいる。
発言に毒があることでは、ちょっとした有名人である。
しかし、悪気は無いので腹は立たない。
嫁姑関係が壮絶を極めることでも、昔から有名人である。
一見そんな姑さんには見えないので、真偽のほどはわからないが
家にいたくないのでいろんな役を進んで引き受けるのだと
公言してはばからない。
いつも忙しそうに、西へ東へ走り回り
地元の活性化に余念がない。
少々まき散らす毒よりも、地域貢献のほうがまさっているのだ。
まったく、いさぎよい。
その後、ひさびさの毒にしびれつつ
顔のマッサージに励んだ私である。