涼しくなったので、我ら老女の動きは活発になり
ランチ会が増えた。
集まってランチを楽しむグループは複数あるので
このところ週に2回は行っている。
友だちとランチって、実は苦手。
なにせ我が家は男が3人、昼食に帰って来るじゃんか。
月水金は実家の母サチコのデイサービスの送り出しもあるから
実家への往復で1時間はロスするし
男どもと義母ヨシコの食事を用意して外出するとなると
ハードなのよね。
食欲旺盛な4人に食べさせるには
前の晩の残りや有り合わせじゃ無理だもの。
息子たちは気を利かせて外食してくれることもあるけど
夫とヨシコは必ず家で食べるので、結局は同じこと。
私の留守にヨシコが食事の世話をしなくていいよう
何もかも用意して出かけるって、けっこう消耗する。
家を出る頃には、早くも疲れてるわけよ。
だったら断ればいいようなもんだけど、約束が決まるとやっぱり行っちゃう。
いけないお薬みたいなもんね。
そんな苦行に近いランチ会…
先週末はユリ寺の料理仲間、梶田さんの案内で
市外にある自然食カフェに行った。
足首を骨折して、しばらく会えなかったモンちゃんの快気祝いだ。
他のメンバーはいつものマミちゃんと
最近仲間に加わった美人の同級生、トキちゃんの合計5人。
梶田さんは自然食の料理を習っているのもあって
この手の店をよくご存知である。
だけど自然食のカフェって、私にとっては鬼門。
だってさ、たいてい古民家じゃん。
古民家をちょこっと改装して
「いかが?素敵でしょ?」
とでも言いたげな、あの押しつけがましさがしんどい。
雰囲気だけじゃなく、物理的問題も深刻。
お金をかけずに作った店のテーブルや椅子は
どこぞから不用品を引っ張ってきたらしき応接セットが多い。
この店もそれ。
身体が深く沈む応接セットに座ってご飯食べるのって
ひと口ひと口、食べるたびに身体を起こさないといけないから
すでに疲れて参加する私には厳しいのよ。
しかも古民家は、室温管理がずさん。
古民家だから風通しがいいと思っているのは店主だけだし
古民家ってエアコンが存在しない時代に建てられたので
店の大きさに合った機械を効率のいい場所に設置することが難しいため
エアコンの効きが悪いのは決定事項。
この日は雨が降っていたし、季節的には涼しいから
エアコン無しでいいようなものだけど、湿気は解決されない。
しかも暗い古民家を明るく演出するのと、料理を映えさせる目的のために
きつい照明を使っているから暑いのなんのって。
このところ続いたランチ会で疲労気味だったのと
応接セットの重労働、容赦ない湿気、熱々の照明が災いして
この日、私は食事の途中で気分が悪くなった。
が、そんなそぶりは見せられない。
口元にハンカチを当てて上品げに振る舞いながら
実情は必死で吐き気と戦っていたのだ。
つらかった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/89/4cd1287b248ebabdd6d5d726b0b51c65.jpg)
前菜
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/6c/7c1e3ce27b78e47e30f1379b0ff79c0d.jpg)
メインは揚げた鶏肉とゴボウを甘辛く味付けして
白ごはんの上にかけた、丼みたいな物。
鶏とゴボウのこれ、病院のメニューにあったぞ。
ああいう仕事を経験してると、損ね。
病院食と同じだと思ったら、一気に冷めるでやんの。
さて、梶田さんは次のランチ会も別の自然食カフェに案内したいと言い
帰りには日時が決まった。
彼女はこういう、カジュアルなお料理が好きみたい。
健康に良くて、自分で作れそうで、飾りつけの参考になる物。
和洋中問わず、自分じゃ作れない物が食べたい私とコンセプトは違うが
梶田さんは楽しい人なので、食事には期待せず
彼女と共有する時間を栄養にしているつもり。
そんな私に、別のランチ会が迫っている。
メンバーは、先日記事にしたが
去年、恐怖の懐石料理教室を企画した70代のAさん。
お互いに用があって、「だったらお昼を一緒に」と言われた。
Aさんはこの町の人ではないので、私がご案内しなければならない。
彼女が好きなのは洋風のちゃんとした料理と、ワンオペ。
その希望に叶う店が町内にあり、前にご案内したらとても喜ばれた。
そこがだめなら、市内にそれらしき店がもう2軒あるから心配ない。
しかし問題は、Aさんのマシンガントーク。
近年は寄る年波か、ますます強烈になってきて
二人きりだとうなづいたり相槌を打つのに疲れるのだ。
そこでマミちゃんに声をかけるが、速攻で断られた。
理由は、私と同じ。
困った私は、トキちゃんに声をかけた。
彼女はAさんに一度会っていて、「素敵な人ね」と言っていたのだ。
Aさんの話をトキちゃんと二人で聞けば、負担が半減するではないか。
案の定、トキちゃんは二つ返事で了解してくれた。
援軍を得て、助かった気分。