やっと探していた室生犀星の詩に出会えた
何者か割れたり 我が中にありて
閉じられしもの割れたり
かれらみな声を挙(あ)げて叫び出せり
桃の実のごときもの割られたり
星のごときもの光出(いだ)せり
(室生犀星「何者ぞ」)
自分の中にある能力が呪縛にあっている状態は、ぐるりと天地が変わるように天上の絶対が地に潜る。 . . . 本文を読む
本を処分するまでに自分のアイデンティティの変化をそれでいいのかなどと思う。ダンボール箱にしていまのところ9箱。こんマリ風にときめくところは全てにないがもう一度手に取るようかもしれないという残心が見られるのは、自分の境目の曖昧さ故かもしれない。
曖昧な境界線をなくしてしまえば、次々と自分は小さな点に磨り減っていって無くなるかもしれない。
そういうことを考える蔵書の処分だった。
イチロー対談で . . . 本文を読む