ゲーム感覚の当事者たち。ウクライナ政府にとってはありがた迷惑。全面戦争になれば、ウクライナは露西亜軍には敗けるだろう。できるだけ局地戦にとどめたいというのがウクライナの戦術。米国とNATOは全面戦争ならば本気で関わろうとはしない。プーチンはそこを読みきって全面戦争の準備をしている。日露戦争に似ている。20世紀初頭ロシアの南下を警戒していたが英米には余裕がなく関わりたくなかったので金を与えて日本にやらせた。21世初期ウクライナが日本と異なるのは国内に分離派がすでに国を旗揚げしているということ。ウクライナには一国を放棄して連邦を名乗るという妥協点もある。しかしNATOや英米はウクライナをNATO側に引き入れたいから、それは許さない。かつてのアフガニスタンのような戦争経済のプレイグラウンドかつ露西亜攻撃の一石二鳥にしたい英米仏。エネルギー利害から距離を置く独逸。
こういう構図がわかっていて軍を進行させているプーチンの露西亜は局地戦さえ生じさせないようにウクライナ政府を戦慄させている。
露西亜としてもウクライナのアフガン化(連続する局地戦)は絶対に避けなければならないコースなのだ。
とすれば、戦火が見えれば自ずと全面戦争かつ軍事的電撃併合となり、その後英米仏対して露西亜という核大国との直接核兵器戦争は避けたいというパワー均衡のポリティクスに持ち込んで露西亜のロープ際勝ちとなる。
それぞれの勝利プランに妥協はない。英米仏の強欲なゴールを満たすには、長引く紛争しか妥協点がない。つまり演出計画された紛争 staged warしか出口がない。世界の裏側のパーソナルな親密さは読めない。