最初に「夏らしい写真」を1枚お届けします。・・・
この写真は富山県氷見市にある「雨晴海岸」です。そして、目の前に広がる海は「富山湾」です。・・・
今回の「厳選・源泉温泉」は、この海岸の裏手にある、「太田の湯」を紹介してみようと思います。
氷見市内から高岡方面に、国道415号線で向い雨晴海岸を過ぎたあたり渋谷(ちょうど写真の辺りです)で山手の方に右折します。(脇の側道です)
そうなんです、今回は「海」と思ったでしょうが、違います・・・今回も、この先に「温泉」なんかあるんかい・・・? って道をひたすら上がっていきます。・・・ 1本道で所々に標識がありますので、道に迷う事はありませんが、道幅はかなり狭いです。・・・ しかし、年季の入った標識を見ると期待が高まりますね。・・・
海岸線から山道を4kmほど登った所(山道の終点)にあります、これが「太田の湯」です。 周囲の景色とはミスマッチな鉄筋の建物です。・・・
話しによると、「太田の湯」は1200年の歴史と、白鷺が古池谷(太田)の水で傷を癒したという言伝えがあり、万葉時代から「薬」として重宝されていた水のようです。話しを聞くだけで期待が持てます。・・・さっそく風呂に行ってみましょう・・・(入湯料 500円・1時間) 入湯時間は厳守です。再三確認させられました。・・・
施設は療養場となっており数名の方が体を休めていました。そして、肝心の浴場は建物の2階になります。・・・
これが、「太田の湯」の浴場です。室内は、薄暗く水蒸気がムンムンと立ち込めてます。
泉質は弱アルカリ性硫化水素泉で硫黄・ホウ酸ナトリウム・鉄分を含みます。色は無色透明とありますが、ホウ酸成分のためか、やや緑がかって見えます。流出口周辺は、温泉成分で変色しているのがわかりますか・・・?
この施設内、地下800mから自噴している「水」を沸かして使用しています。温度は41~42℃ほどでしょうか・・・? 適温で気持ちよく入れます、お湯は肌触りも優しく嫌味がありませんでした。それ以上に、この「お湯」は皮膚疾患にかなり効果があると評判なので、皮膚の弱い(キモト)は有効時間の1時間たっぷり使って入浴しました。・・・
そしてこの「太田の湯」では、時間制限の他にもう一つ「厳禁」なことがあります。・・・それは・・・
【オチャサイズ・ネタ】 「石鹸やシャンプーの禁止」です。・・・
つまり、「体を癒す湯」であって「体を洗う湯」ではないのです。・・・私も、これまでに多数の温泉に入って来ましたが洗体を禁止している温泉はあまり記憶にありません。・・・洗剤で温泉成分が変わるからでしょうか・・・? どちらにせよ、このような「制限」は温泉通には大歓迎です。(お湯を大切にしている証拠ですね・・・)
毎回のごとく、入浴後は気持ちのいい汗をかきます。・・・
それを見ていた女将さんが自噴したての冷たい「源泉」をコップに淹れてくれました。
源泉(水)の一部は、玄関先で汲むことができます。(建物の右手にある自販機みたいな所です)この日も何人かの方が車で来てポリタンクに水を汲んでいました。
これが、「太田の湯」の源泉です。 若干、炭酸が効いて鉄分の味がしました。飲用すると胃腸病にもいいそうです。この水は、先ほども書いたように「皮膚疾患」に効果があると全国的にも評判らしく、女将さんは、この水をポリタンクに入れて県外に送る準備をしていました。 特に火傷や術後の皮膚に効果があるそうです。(使い方は、水を染み込ませたガーゼなどを患部に当てて使用するとのこと)
いや~温泉も「お茶」と同様に色々な効能や使い方がありますね。・・・どちらも超魅力的です。・・・
「太田の湯」は代々、その水を守り続けて今日に至ってます。・・・温泉は「天からの恵み」だと言うことがよくわかります。・・・まさに、温泉も石油と同じ「地球の資源」の一つですね。
我々日本人に与えられた素晴らしい「文化」だと思います。・・・(キモト)