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本とパンのあるくらし

おいしいパンと大好きな本があれば幸せ。
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小鳥の生涯

2014年05月08日 | 小説
読みたいと思っていたけどなかなか読めなかった本を、やっと読みました。

 「ある小さなスズメの記録 人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯」
          クレア・キップス 著 (イギリス)   梨木香歩 訳 


生まれたばかりで明らかに瀕死状態にある小鳥を拾ったキップス夫人。
小鳥はクラレンスと名付けられ、夫人の愛情を受け元気に育っていく…。

    

イエスズメであるクラレンスがこんなに人になつき、表情豊かなところを見せるのかとビックリした。
愛嬌があってコミカルで甘えん坊で、ちょっと気難しいところもあったりして…。

若いころは活発でひょうきん、老いてからは病気になっても必死で生きようとするクラレンス。
一生懸命でけなげなクラレンスの気持ちが伝わってきます。

そしてなによりキップス夫人とイエスズメのクラレンスの奇跡ともいえる信頼関係が素晴らしい。
12年もの間親密に暮らしてきた相棒クラレンスを失った時の辛さはいかばかりのものか…。

でも、この本を執筆したキップス夫人はわりと淡々とした筆致でさらりとユーモアもちりばめながら知的で素敵な文章を書いておられる。その点が良かったな。

私も9年ほど前に9年ほど親密に暮らしてきたセキセイインコのコニーを亡くしてます。
なので、この本の事は知っていても、なかなか読む勇気がありませんでした。

おしゃべり上手で歌も好き、私の笑い声や父の下手な口笛までマネする陽気でかしこいコニー。
音楽好きだったり、ちょっと気難しいところがあったりクラレンスと似たところもあって読んでて楽しかった。
私にはキップス夫人のように冷静には書けないだろうなあ~。

人と鳥との友情、生と死を描いた好著。 小鳥の素晴らしさを再確認しました。
読めてよかった。

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