本とパンのあるくらし

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上質なホラー

2013年02月28日 | 小説
ちょっと前ですが、めずらしくホラー作品を読んでました。

「ホートンミア館の怖い話」 クリス・プリーストリー(イギリス) 

みなしごになってしまったマイケル少年。 父の知り合いだという大金持ちのスティーブン卿の屋敷に住むことになるが…。

     

情緒不安定なスティーブン卿、卿の妹で美人のシャーロット、召使の古株ホッジズ、ベテラン料理人ミセス・ガストン。
ちょっと一風変わった人達とともに暮らし始めるマイケル。

屋敷のなかは暗く、女の幽霊や怪しい物音、気配など不気味なことこのうえない様子…。

訳がいいのかスラスラと読みやすい。(西田佳子さん訳)
ホラー作品ということで、もっとおどろおどろしいものかと思っていたが、そんなに気持ち悪いものではなかった。
上質なホラーだ。

意外な真相にビックリさせられ、ラスト近くはとてもドラマチックな展開となっていた。

屋敷の中で唯一明るかったのが台所。 そこで召使たちとマイケルが親しくなっていく様子は楽しげでよかったな。




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