ギタリスト岡本博文 生徒諸君!

プロギタリストのリアルな経験談、本音を語って行きたいと思います。

最近、人間がやることの方が美しい、と思う

2022-05-21 08:26:09 | Weblog

長年、そしてここ数年。
パソコンとか、AIを使って、いろんな作業をすることが増えてきましたけど、
僕は、特に音楽とか、絵、芸術に関しては、人間が作り出すものは、
機械に頼るものより、美しい、と感じるのです。

機械は正しいものを提案できるかもしれないけど、
明らかに人間の手によるものが美しい。

機械は、真っ直ぐな直線を正しく引くことが出来るけど、
人間が引くとヨレヨレと真っ直ぐには引けない。

けど、それは、真っ直ぐ引く、という行為だけでさえ、無意識に
さまざまなファクターを人間が常に感じて、生きている、生きてきた証だと思う。
そう感じるんです。気が散るって、実は生きてる証拠かも。

だから、人間の方が今のところ、感動というベクトルでは
圧倒的に精密だと僕は思います。

別に、スピリチュアルな意味でなく、
それは、自然から生まれてきて、人間が自然の一部で、
圧倒的に歴史があるからだと思います。

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ここのところ、そう感じる経験をします。
ブルースをセッションでやるために、資料を作ったりしているのですけど、
3連符や2拍3連をただパソコンで打ち込んでも、
なんの味も意味もない無味乾燥な音符が並ぶだけ。
正しい音符のロマンの無さに本当にがっかりします(笑)。

ほんの1小節でも、人が足跡であったり、指紋であったりを人間の言葉で語り、
残さないと、音楽にすらならないと思う。
クラシック、サルサ、南米のフォルクローレ、サンバ、ジャズ、ブルース、カントリーミュージック。
全てコンピューターミュージックに全くとって変わることは出来ない。

踊りたい気持ちや、喜怒哀楽や、言葉にならない気持ちを
人間が言葉にできないもの。あるいは言葉にすると違ったものになる、と
思うものを表現し、補うのが音楽だ、と思うんです。

少なくとも、僕はそういうものに憧れてきたし、
それを少しづつでも、実現しなければ、僕には音楽は携わる甲斐も何もないものなんです。

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最近、SNSを使うと、必ず凄い綺麗な女の子が5秒ぐらい出てきては消えるのだけど、
みんな同じに見えて、果たしてこの子と愛し合って、添い遂げることが出来るだろうか?
と思うと、なんだか無意味なものに感じる。

ハッピーな音楽も、元気な音楽も好きだけど、
そんなに、それこそ5秒ぐらい元気やら目を引く何かを始終押し付けられても、
とっても疲れるのが、正直な気持ちです。

せっかく音楽だから、何かしらに、うっとりしたいのです。

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僕はたとえ素人が二人集まって、ギターを弾いて、
曲の途中で止まっちゃって、目を合わせて苦笑いしても、
そちらの方が美しいと思う。

可愛げがある。人と人の心が通っている。
それで喧嘩になることもない。

可愛げがあるって、大事ですよね。
僕はそう思うんです。

最後に脱線しましたが。















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