2017年に沖縄を訪れた入域観光客が「ハワイを超えた」と話題になった件で、米ハワイ州の観光振興機関ハワイ・ツーリズム・オーソリティー(HTA)が観光客の確定値を940万4346人に上方修正し、引き続きハワイが上回っていたことが分かった。
今年2月に発表されたハワイ入域観光客数の暫定値は938万2986人で、沖縄は939万6200人と沖縄が1万3214人多かった。しかし、ハワイの確定値は約2万1千人増えた計算で、修正後はハワイが8146人多くなった。「ハワイ超え」は幻となった。
県は入域観光客数を年度単位のほか、1~12月の「暦年」でまとめており、17年の暦年数値は今年1月に発表された。
一方、ハワイ当局は翌年1月か2月に暫定値を発表し、秋に確定値を発表しているという。17年はハワイ州観光局が2月1日に発表した数は暫定値だったが、本紙など多くのメディアで取り上げられ、沖縄が「ハワイ超え」したと注目を集めた。
HTAによると例年修正はあるとしており「暫定値には遅延や欠航が出た際に明確に人数が報告されないことがある」として数値にずれが生じると本紙の取材に回答した。
県はこれまで「ハワイ超え」をアピールしてきたが、人気リゾート地のハワイと「同水準」に変わりないとして各種誘客策を進める考えだ。
一方、16年と比較した17年の伸び率はハワイが5・3%増。沖縄は9・1%増で、ハワイを上回っている。沖縄は18年も増加傾向にあることから、18年こそ「ハワイ超え」になるか注視される。(仲村良太)