湖畔の杜ビール、湖畔の杜レストランORAEのミミです。
「ORAE 秋田の伝統野菜プレートセット」で使用している伝統野菜の紹介です。
今日は、秋田比内町独鈷の「とんぶり」です。
「とんぶり」は秋田大館比内町が産地としては有名で、江戸時代飢饉に見舞われた際、食利用の為の工夫を強いられ、この地で独特の加工法が生まれたとされます。
「とんぶり」はホウキギを乾燥させてホウキに使用する訳ですから、農家にとっては身近な植物であったわけです。
しかしながらホウキソウの実を食用にしたという点と食に供する為の加工法を生み出したという点で秋田の伝統野菜としては申し分ないと言ったところでしょう。
「とんぶり」はハタハタの卵である「ぶりこ」に似ている事、更にホウキソウが唐から伝来したものであった為「唐ぶりこ」と転訛したと言われます。
元々、中国では生薬としての歴史が長く「神農本草経」(漢方の大辞典)にも記載があり、生薬名を「地膚子(じふし)」と言い約3000年も前から使用されているそうです。
日本には平安時代に中国から伝来したとされますが、食用ではなく強壮や利尿の為の生薬だったようです。
栄養素としてはカロテンが多く、緑黄色野菜に分類されます。意外ですね。
さて皆さん、「とんぶり」にも生がある事をご存じでしたでしょうか。
通常、1年を通して食べられるようビン詰めにしているのは、一旦乾燥させた実を煮る等して加工したものです。
乾燥させていない生のものを頂けるのは、旬である今の時期だけです。
今回は比内独鈷(とっこ)地区の「とんぶり」を生で提供しております。
生はプリプリ感が強く、とてもフレッシュです。
乾燥によるものは年中頂けるので、今回は生に拘りました。
「ORAE 秋田の伝統野菜プレートセット」では、サラダとしょっつる炊き込みご飯でお出ししております。
湖畔の杜レストランORAEでは、「とんぶり」と「しょっつる」の炊き込みご飯を発案し、提供し続けてもう13年になります。とんぶりもしょっつるも御飯によく合いますので、ご家庭でも是非お試しくださいませ。
生なので要冷蔵です