田沢湖 湖畔の杜通信

湖畔の杜レストランORAE《番猫『ミミ』のわがまま雑記考》

秋田固有の「花すし」と伝統野菜「関口なす」

2013年11月12日 | 湖畔の杜レストランORAE

湖畔の杜ビール、湖畔の杜レストランORAEのミミです。

秋田も雪が降り、空気が凛としまって参りました。

この空気を肌で感じると「あ~、仕込みの時期だなあ」と思います。

何の仕込みかと言いますと、日本酒といぶりがっこ。

逆にこの時季に仕上がる漬物もあります。

秋田独自のお漬物「花すし」です。

なんとこの「花すし」、1個丸ごと茄子を使います。

漬け方はと言いますと、一旦夏に収穫した茄子を菊が採れる秋まで塩漬けにしておきます。

秋になったら漬けていた茄子を取り出し、蒸かした餅米や菊、唐辛子を乗せて再度付け込むと言うわけです。

なんと手の込んだ漬物なのでしょう。

この「花すし」は秋田の伝統野菜である湯沢の「関口なす」でしか美味しく浸からないと言われております。

漬ける時に茄子1個を丸ごと潰して漬けるので、皮にハリがないと破けたりしてキレイに漬けあがりません。

「関口なす」は皮にハリがあり、身のしまりもいいので「花すし」の為の茄子と言ってもいい位です。漬けあがった茄子の皮のキレイさは餅米からくる照りもあって、実に美しいものです。

それにしても茄子は「関口なす」に限る・・・だから、一旦塩漬けして保存し、なんと秋の菊に合わせて漬けなおす・・・・。

秋田の漬物に対する美意識と言いましょうか。こだわりと言いましょうか。

素晴らしいなと思います。

分解した餅米の素直な甘さ、菊の香りとピリリとした辛さ。

これがあると御飯何倍でも頂けます。

勿論、日本酒にも欠かせません(*^_^*)

Img_0053w

皮もキレイでツヤツヤです。「関口なす」は身持ちもいいので

切ってもこの形を保ったまま切れます。

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分解の図。

上から見たところですが、上面に乗っているのが

餅米。その上に菊と唐辛子が乗ると言うわけです。


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