湖畔の杜ビール、湖畔の杜レストランORAEのミミです。
湖畔の杜レストランORAEの「秋田の伝統野菜プレートセット」に登場する郷土作物のご紹介です。
秋田の伝統野菜の定義は「昭和30年第以前から県内で栽培されていたもの。地名、人名がついているなど県内に由来しているもの、現在でも種子や苗があり生産物が手に入るもの」とされています。
一方、あきたの郷土作物の定義は「その地域で長年栽培され食用に供されて地域の人々に親しまれ、その地域の食文化を構成してきた野菜、果樹、花卉、穀類などの作物を指す」(あきた作物研究会設立趣旨案より抜粋)とされています。
と言う事で、地域の人々の食や生活に溶け込んでいる作物を言い、野菜だけではなく果物や花なども入ると言う意味で伝統野菜と区別されているようです。
今回のプレートセットで使用している郷土作物は、「田沢の長芋」、「西明寺栗」、「てんこ小豆」、「山内のいもの子」です。
田沢湖の田沢地区は、昔から優れた長芋や牛蒡が収穫された土地で、今でも知る人ぞ知る名産地です。「田沢の長芋を食べたら、他の長芋は食べられない」とよく聞きます。湖畔の杜レストランORAEの冬のコロッケは長芋と牛蒡のコロッケですが、両素材とも田沢のものを使用しております。
質のいい長芋は蒸かしてもムッチリとしておりますが、田沢の長芋はまさにそれです。
長芋がいいところはいい牛蒡もとれると言われますが、要求する土質が共通しているものと思われます。砂地や火山灰の土がいいと聞きますが、駒ケ岳の噴火と関係があるのか興味深いところです。
西木町の特産「西明寺栗」も日本一大きな栗で有名ですが、こちらも歴史は古く栽培の起源は江戸時代に遡ります。佐竹藩主が飢饉に備え栗の栽培を奨励した事によると言われ、年貢として納めされていた時代もあると言います。このあたり長野小布施の「栗年貢」を思い出しますね。
今回は「西木栗」の素朴な味わいそのままに焼き栗に致しております。
そして「てんこ小豆」。
「てんこ小豆」は実は小豆ではなく、黒ささげの事です。小豆よりも色が黒っぽく、大きく、皮もしっかりしていて色も良く出ます。秋田では赤飯と言うと普通の小豆ではなく、この「てんこ小豆」を使用します。小豆のように皮が破けたりせず見た目も非常にキレイです。
県南の横手地方では「ならで小豆」と呼んだりします。昔から家々で種が守られ、田沢湖でも30年以上栽培しているという農家が沢山ございます。
今回は田沢湖産の「てんこ小豆」を使用してしょっつる炊き込みご飯に致しました。
さて最後は「山内のいもの子」。
こちらも栽培は江戸時代に遡ります。「モッチムッチ」のような食感で、なんとも満足感のある里芋です。
里芋は粘土質の土がいいとされますが、山内の土淵地区はそのような土に恵まれているのか粘りの強い里芋が採れます。
今回は「山内にんじん」と共にお味噌汁にしてお出ししております。
「ORAE 秋田の伝統野菜プレートセット」は明日、11/10までとなっております。
どうぞお出かけ下さいませ(*^_^*)
田沢の長芋 先が丸いのが特徴です
西明寺栗
てんこ小豆
山内のいもの子