一生モノという響きに憧れて、20代後半に買ったJ. M. ウエストンのゴルフ。
頑強な靴として知られる。
豪雪の東北出張を念頭に置いたのと、
尊敬する音楽プロデューサー・松任谷正隆氏のエッセイに影響されての買い物だった。
以来悪天候の日を中心に酷使していたのが、先日遂にガタがきてしまった。
足を乗せる部分と本体が、縫い目以外のところから分離してきたのである。
持ち込んだJ. M. ウエストン青山店の反応はいただけなかった。
「修理は不可能です」とほぼ即答。
重症なのは分かっていたが、せめて「預かってご連絡差し上げます」くらいの対応はほしい。
修理に回すより新しいのを買わせたいというのが見え見えである。
あるブランドのダッフルコートは、ボタン部分の修理を依頼したとき
「大切に着ていただいてありがとうございます」と言われた。
クラフトマンシップが詰まったモノならば、長く大事に使ってほしい、というのが作り手の心情なのではないか。
かつてはいかにも靴の工房という雰囲気を醸し出していた青山店。
年季の入った工具類に囲まれて、エプロンを付けた職人さんが足を採寸してくれた時代があった。
いつからか洗練されたブティック風の店内に変わって久しい。
投資会社に買収でもされたのではないかと心配になる。
結局引き受けてくれたのは、銀座のとある修理工房だった。
甦った、という言葉がまさにピッタリの仕上がり。
クリーニングの腕前も見事で、目にした途端買ったばかりのときのことが思い出された。
こうなったら手入れを怠ることなく、死ぬまで履きたいと思うのである。
人生も折り返し地点を過ぎると、おぼろげだった “一生モノ” のイメージが以前よりも実感を伴って見えてくる。
http://www.sarto.jp/
頑強な靴として知られる。
豪雪の東北出張を念頭に置いたのと、
尊敬する音楽プロデューサー・松任谷正隆氏のエッセイに影響されての買い物だった。
以来悪天候の日を中心に酷使していたのが、先日遂にガタがきてしまった。
足を乗せる部分と本体が、縫い目以外のところから分離してきたのである。
持ち込んだJ. M. ウエストン青山店の反応はいただけなかった。
「修理は不可能です」とほぼ即答。
重症なのは分かっていたが、せめて「預かってご連絡差し上げます」くらいの対応はほしい。
修理に回すより新しいのを買わせたいというのが見え見えである。
あるブランドのダッフルコートは、ボタン部分の修理を依頼したとき
「大切に着ていただいてありがとうございます」と言われた。
クラフトマンシップが詰まったモノならば、長く大事に使ってほしい、というのが作り手の心情なのではないか。
かつてはいかにも靴の工房という雰囲気を醸し出していた青山店。
年季の入った工具類に囲まれて、エプロンを付けた職人さんが足を採寸してくれた時代があった。
いつからか洗練されたブティック風の店内に変わって久しい。
投資会社に買収でもされたのではないかと心配になる。
結局引き受けてくれたのは、銀座のとある修理工房だった。
甦った、という言葉がまさにピッタリの仕上がり。
クリーニングの腕前も見事で、目にした途端買ったばかりのときのことが思い出された。
こうなったら手入れを怠ることなく、死ぬまで履きたいと思うのである。
人生も折り返し地点を過ぎると、おぼろげだった “一生モノ” のイメージが以前よりも実感を伴って見えてくる。
http://www.sarto.jp/