TONALITY OF LIFE

作曲家デビュー間近のR. I. が出会った
お気に入りの時間、空間、モノ・・・
その余韻を楽しむためのブログ

別世界的名店 Vol. 9 ~ 長野県大町市・美麻珈琲

2020-09-19 12:03:49 | 旅行

一杯のコーヒーを味わいに山道を走る。
カーナビに頼りながら、風を切って、緑を縫って。 

別世界的名店は、不便な場所にあることも少なくない。
それにより道行きは非日常的な体験となる。
わざわざ足を運ぶ価値が伴えば、人里離れていても商いは成立すると思うのである。
美麻珈琲もそんな一軒。

美麻(みあさ)とは麻作りに由来する地名で、その文字面や響きも心地いい。
道路標識の方向に記された「長野 美麻」は、アイドルの名前のようだと感じながら、
いざ到着してみるとコーヒーマイスターは全員女性という偶然の一致があった。
渋いマスター像は裏切られた格好だ。
店は山間の31号線から折れて、未舗装の坂道を進んだ先にある。
登り切って少しだけ下った左手にストローベイル(藁のブロックを積み上げる工法)の一軒家、
反対側の斜面には蕎麦畑の明るいグリーン、
その隣には大きな池と、絵になる風景が連なっている。
池は長雨の影響でこの時期には珍しく姿を現しているのだとか。
店内の席が空くのを待ったのだが、結局は森林の香りも届くテラス席で、
珍しい南インド産の爽やかな一杯を味わった。

http://www.miasacoffee.com/


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夏のhaluta hakubaに宿泊する

2020-09-12 12:42:54 | 旅行

北欧好きやリフォームに関心のある方に、ぜひお薦めしたい宿である。
周辺は昔ながらのスキー客用の民宿や古民家が立ち並ぶエリア。
デンマークにも拠点を持つハルタが目を付けた一軒は、白を基調に改装され、
部屋にも共用スペースにも同社が取り扱うヴィンテージの家具などがふんだんに投入されている。

滞在中は特に照明に目が行った。
エントランスを入って右手のものは、まるで眼底検査で撮影されたかのようなデザイン。
コペンハーゲンの空港で実際に使用されていたものだという。
温浴エリアの壁を照らすのは、襞のあるベージュのシェードから漏れる灯り。
角笛のような支柱とともにシャーマニズム的な妖しさを醸し出す。
R. I. 一番のお気に入りは、ダイニングの窓際のものだった。
コードが滑車を伝って、その先に小さな裸電球が吊り下がっている。
いずれもブラケット(壁掛け)タイプなので、真似てすぐには取り付けられないのが難点である。

 


ところで、朝食のパンは自家製で、これもhalutaが力を入れている分野。
ナッツ類やドライフルーツが練り込まれた特大サイズは、ハイキングのお供にもなった。
白馬の夏は太陽との近さを感じさせる暑さでありながら、
石を溶かした断熱材とエコな冷房システムにより、館内はひんやりと心地いい。
馬毛を使用しているという寝具は、入眠までのひととき極上の幸せを与えてくれた。

https://haluta-hotels.com


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする