京都の茶畑をめぐる （１）

　前回，雨のなかを和束町まで走行したため，オートバイを洗車しようと早起きして外に出てみると，雨が駐輪場の屋根をたたいていた．洗車を断念して，二度寝してしばらくすると，急に外が明かるくなってきて目が覚めた．どうやら午前中は天気予報が外れて，晴れになるようだ．洗車はやめにして，行先は考えずオートバイで走り出した．



　まずは，宇治田原町の西ノ山展望広場へやってきた．ここでは，宇治田原宗円の郷と呼ばれる西ノ山集団茶園を一望することができる．ここ最近の休日はどんよりした天気が多かったので，久しぶりに青空の下で茶畑を眺めることができた．今日はいろいろなところの茶畑をまわってみることにした．



　宇治田原町から和束町へ行くため，京ｆ２８３奥山田射場線を走行して峠を越えた．後でわかったことだが，京ｆ２８３はウィキペディアによると，急こう配・急カーブがきつく国道425号同様にガードレールの無い区間が多い，と記載されている．



　京ｆ２８３を走行していると，時折茶畑があらわれる．高い木々が林立しているため，木漏れ日が茶畑に幻想的な雰囲気を与えていた．そして，茶畑の頭の微妙な丸み，均整のとれたラインがいつになくきれいに見えるような気がした．



　和束町側では，道路が小川に沿って走っている．道中央の苔と両側の高い木々，そして木漏れ日があいまって，何とも言いようのない独特の雰囲気が漂っていた．京ｆ２８３の全長は，５キロメートルにも満たないところが，実に口惜しい．



　それにしてもこの辺りは，山あり川あり茶畑ありと，変化に富んだ自然豊かなところだ．和束町に抜けたあとは，さらにもうひと峠を越えて，南山城村の茶畑を目指すことにした．