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冬でも比較的に暖かな京都南部にも寒波がやってきた.この寒さでは,とてもじゃないが遠出はできない.腰越峠で和束町へ抜けた後は,鷲峰山(じゅうぶさん)にある金胎寺(こんたいじ)を目指すことにした.犬打峠の麓にある八王子神社には,門松が飾られていた.
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犬打峠から分岐している鷲峰山線に入ってしばらくすると,路肩に残雪が目立ってくるようになった.昨日の日中に少し降った雪が,まだ融けずに残っていたようだ.
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日中でも陽の当たらない場所は,道路にも残雪があった.それにしても,ものすごい寒さだ.暖かった正月休みの頃が,まるで嘘のように思えた.オートバイに乗り出して,まだ1時間くらいしか経っていないが,ヘルメットの隙間から入ってくる冷気で,すっかり体の芯まで冷え切ってしまった.
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ガタガタ震えながら走っていると,ようやく金胎寺の手前にある茶畑へと辿り着く.茶畑に囲まれたこの場所は,普段であれば陽が当たって暖かいのだけれど,今日は冷たい風がびゅうびゅうと吹いていた.一枚だけ写真を撮って,先を急ぐことにした.
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そして,少し進んだ先で,雪を被った茶畑が現われた.去年は暖冬だったので,およそ2年ぶりに見る風景だ.粉砂糖をまぶした抹茶ケーキのような茶畑が,少しの間だけ寒さを忘れさせてくれた.
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無事に金胎寺の入り口に到着し,路肩にオートバイを停めて,徒歩で金胎寺へと向かった.このような寒い日は,歩くに限る.金胎寺までの登り坂を少し早歩きで行くと,体が少しだけ熱くなってきた.
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そして,金胎寺へと辿り着くと,雪を被った山門が出迎えてくれた.鷲峰山線はよく走っているけれど,金胎寺にやってくるのは,随分と久しぶりだ.最後に訪れたのは,2年ほど前のことだったと思う.
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和束町原山にある金胎寺は,古くからの山岳信仰の霊地であり,修験道の開祖である役行者(えんのぎょうじゃ)が675年に開基したという伝説が残っている.正月明けの金胎寺は,とてもきれいになっていた.ちょうど住職さんが出てきてくれたので,入山料を払って多宝塔を見に行くことにした.
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山門から少し登った先が,標高685メートルの鷲峰山の山頂であり,本堂と多宝塔がある.多宝塔は,1298年に伏見天皇の行幸に際して,建立されたと言われている.とは言え,戦乱や出火で幾度も荒廃し,江戸時代以降に再建・修復されたものであるらしい.
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本堂と多宝塔のある場所から,少し奥まったところに厄除け役行者尊がひっそりと佇んでいる.ここでコロナ禍の収束を願って,両手を合わせるのだった.2年ぶりに訪れた金胎寺は,変わらずに静けさが張り詰めていた.そして,すっかり冬景色だった.
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