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早朝の尾鷲港で少しゆっくりした後、今度は波止場側に回ってみる.波止場側は港側と違って、釣り人たちで賑わっている.オートバイを走らせているのは自分以外にはいない.釣り人たちは誰もオートバイに気付かないのか、釣りに集中したままだ.
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波止場から先ほどまでいた尾鷲港を眺めてみる.尾鷲港の背後には真っ青な空と緑色の紀伊山地が広がっている.港にいたのでは、わからない素晴らしい風景だ.尾鷲に雨が多いのは、海からやって来る湿った空気が、この山にぶつかって雨雲になるからだ、ということがよく分かる.
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そして、波止場から見える港の象徴的な建屋と言えば、氷と記載されている三重漁連の製氷塔だ.ちょうど製氷塔の後ろに天文科学館の建物が被ってしまっていることに気付く.右側にあるアンテナ郡はNTT西日本の電話交換所のもので、津波避難ビルに指定されている.
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そして、わたしが港でよくオートバイを停めている港の市場前は、日曜日の朝ということもあってがらんとしている.夜が明ける前の暗いうちは、この市場のそばから漁船がひっきりなしに出港していくのでとても賑やかなのだが、まるでそれが嘘のように誰もいない.
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尾鷲港は海と山が近くて、とても静かでのんびりできる.それでいて冬でも暖かいという最高の立地だ.次の尾鷲行きはいつになるだろう.今から待ち遠しいかぎりだ.
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