波田須海岸で桜を鑑賞した後は、R311をノープランで北上していく.少し北上すれば、季節関係なしに新鹿湾の青い海が出迎えてくれる.そして、新鹿ブルーを横目にオートバイを流していると、海とは反対方向にある真っ白な存在に気付く.
真っ白な存在は当然、桜であって紀伊山地から海へと流れ出る川沿いに桜が咲き乱れていた.ここの場所はと言うと、新鹿湾の西北、二木島峠・逢神坂峠の西側登り口手前にある橋の袂の周辺だ.新鹿にも桜の名所となりえる場所があることを知る.
こんなにも桜がきれいなのに、桜を鑑賞しているのは自分のほかに誰もいなくて、辺りはひっそりとしていた.まるで時間が止まってしまって、この世に存在するのは自分だけのような感じがした.
この日は風がびゅうびゅうと強く吹いていて、桜の花がちらちらと目の前を踊るように散っていく.同時にほのかに香る桜の甘い匂いを感じ取る.この場所が今年一番の桜のクライマックスだったように思う.
桜の季節の熊野は、海と山と桜を同時に楽しめるとても美しい場所だ.
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