好天に恵まれた休日.山間部の凍結も心配ない時期になったので,険道めぐりも兼ねて,三重県は南伊勢町をを目指すことにした.奈良県を南下する途中で,ととりかかし笑顔公園の前にある自販機で休憩すると,新作のかかしが幾つかこしらえてあった.
凍結が最も心配された三重県松阪市と奈良県東吉野村とをつなぐ国道166号の高見峠は,山肌に残雪すらなかった.12月からすっかりご無沙汰していた紀伊の山々を望むことができた.雲ひとつない晴天で,清々しい気分だ.
そして,目的としていた三重県の大紀町と南伊勢町とをつなぐ険道に辿り着いた.峠を目指して,ガードレールのない険道を恐る恐る進んで行くのだった.ちょっと長くなるので,このときの話はまたの機会に・・・.
無事に険道の峠を越えて,南伊勢町に出てからは,国道260号を走行した.少し寄り道して,贄浦漁港で休憩も兼ねて,遅い昼食をとった.係留してある漁船が波で揺れる音と鳶の鳴き声とをBGMにして,静かな時を過ごすことができた.磯の香によって,昔の記憶が思い出されたりした.
南伊勢町では,河津桜が咲き乱れていた.梅と違って,豪快な枝ぶりが桜の花にアクセントを加えていた.暖かい陽気とかすかにただよう甘い香りに,心のかどが溶けて丸くなっていくようだ.一周ごとに春が近づきつつあることを,肌で感じとるのだった.
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