三重県は多気郡大台町大杉.清流,宮川の上を新大杉橋を渡って,三重県道53号大台ヶ原線で大台ケ原の登山口を目指した.この道は,大台ケ原への登山口で終点になっている.
大台ケ原への登山口が近いということもあって,それなりに険しい山道を進んで行くことになる.5月だというのに,この日は初夏のような暑さだった.ヘルメットを被ったまま写真を撮っていると,汗が滲んでくる始末だった.春が来たと思ったら,もう夏になってしまったようだ.
暑さに閉口させられていたところ,ちょうどいいタイミングで滝を案内する看板があった.ここはひとつ涼を求めに,滝を見に行くことにした.六十尋滝といって,滝の高さが名前になっているようだ.
二,三分ほど岩場を登っていくと,轟音と共に豪快な滝が現われた.一尋がおよそ1.5メートルなので,落差は90メートル程度あることになる.この辺りは,江戸時代に御杣山として定められ,御用材を搬出するときの地図作成にあたり,滝の高さを測ったところ,六十尋あったと言われている.
滝で少し休憩した後,ふたたびオートバイで走り出し,三重県道53号大台ヶ原線の終点,宮川第三発電所の前までやって来た.この発電所前の小道が登山口になっている.この小道の先に,大杉谷という秘境があるようだ.
発電所の前には宮川が流れており,清流を間近に見ることができる.水の色とは思えないほど,澄んでいて鮮やかだった.この透き通った青さにしばし暑さを忘れて,無心になって川を見つめてしまった.賑やかなハイカーたちがやってきて,はっと我に返るのだった.
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます