Velo-city

"It never gets easier, you just go faster."

夏休み企画:北海道自転車旅行(旭川~富良野 編)

2007年08月12日 | 長距離


旭川には巡業が来ていました。朝昇龍ののぼりがもの悲しく。旭川から富良野方面にいく途中に、作家の三浦綾子記念館がありました。



「氷点」のモデルになった見本林です。中学二年生の時に私が文学の世界に足を踏み入れたきっかけとなった小説の舞台ですから、感慨深いです。以下氷点の冒頭より

風は全くない。東の空に入道雲が、高く陽に輝いて、
「ルリ子ちゃーん。ルリ子ちゃぁぁ~ん。」クリート音だけが虚しく河原に響くのであった…



旭川ではがっつり味噌ラーメン食べて、汗たっぷりかいてから富良野を目指します。道には「花人街道」という名前がついていて、富良野線沿いを下っていきます。幹線道路なので自然にペースもあがり、糖分がほしくなってきました。



美瑛の手前、見事な麦畑。この近郊は、本当にRolling landscape. 小さな丘が、幾重にも幾重にも波を打ち、丘の一つ一つが陸の波の波頭になっている。

 

前方の天気が怪しくなってきました。ま、丘を越えて上富良野くらいまではもつでしょ、なんてなめていたら…この写真の向こうの丘を下っている途中に…

空がひっくり返りました。



この後、空から犬やら猫やらヤカンやらが降ってきました。雷が周囲の畑にぐワンがっシャンと落下し、もう全身ぬれねずみのほうほうのていで近くの農家の軒先に避難。もうサイテーです。ひとつ良かったのは出発前に新調したバックパックにレインカバーがついていて、これが役にたったことかな。
夕立は15分くらいでカラッとあがり、再スタート。路面はそこらで洪水状態。昔二年間学生していたころのアリゾナ州ツーソンの雨季もそういえばこんな感じだったな…



自転車は泥だらけになってしまいましたが、気温が下がってコンディションは良好です。この後は富良野目指して高速巡航です。美瑛・富良野コースは選んで大正解でした。





一日目の後半、旭川~富良野は58キロでした。



富良野は北海道の「へそ」といふことで、へそチップスをぼりぼりぼりぼり、汗と雨でちょっと臭い自分自身に辟易しながら、根室本線は帯広を目指します。
というわけで、朝には想像できない、帯広という目的地でした。

一日目はこれにて了(續く)

夏休み企画:北海道自転車旅行(網走~遠軽 編)

2007年08月12日 | 長距離


飛行機代は妻のマイレージからの捻出です。初の北海道、楽しみ楽しみ、ですがあまり天気予報が芳しくありません。だが、本土の35℃以上よりはましでしょ、ということで飛行機でさっさと女満別入りです。



飛行機の輪行で気をつけたのは、
①リアディレイラを外す(外して紐止めする)
②プチプチ君で保護する
これくらいでした。①はやや難渋しましたので、練習しておいた方がよかとです。



到着が夜だったので、網走市内にて一泊。朝3時にぐわばぁ!と起床します。実はこの期に及んで北海道のどこに行くのか、さっぱり決めていません。一応稚内目標なのですが、翌日の天気予報は100%。ま、北上して西に折れて名寄か旭川を目ざすべ、と甘いルート設定で出発します。と、すぐにサイクリングど~ろの標識が。利用しない手はないですね、オホーツクサイクリングロードを溯上します。



結局本物には会えず。朝のサイクリングロードを走っていると、全身に蜘蛛の巣がひっついてきました。自転車を降りるたびに阿波踊りを踊らないと蜘蛛の巣をほどけません。



そして、前方にSLを発見!卵原内(ウバラナイ)という所です。行くすがら段々わかってきたのですが、この道は廃線跡なんですね。1987年迄湧網線というのが通っていたらしいです。鉄の機関車と、鉄の自転車の組み合わせ。



しばらく、こんな感じの道をひゃーほぉぉぉぉーうぅと走り続けます。



本当にサイコーな30㌔でした。結局誰ともすれ違わず。



サイクリングロードが途切れて、朝日を右頬に浴びながらサロマ湖畔を進みます。
なんかこのあたりは空気が昆布くさかったす。



途中の牧場でポニー君としばし会話。しかし彼らは人間より革サドルに夢中になって興味を示しておりました。

このあと暫くすると前方に○○水産の工場が見えます。おそらく帆立をムキムキ加工しているんだろうな~と考えていると前方にヤングなギャルが!おぉ久しぶりの歩行者、しかも若い子!・・・しかし日本語ではないですね。どうやら中国語のようでした。こんなところに迄出稼ぎに来ていらっしゃるのか・・・



上湧別の町で、紋別~名寄ルートを断念し、近くにある遠軽の駅を目指し内陸に入ります。段々気温も、傾斜度も、正面からの風速も加わってきます。とにかく道がまっすぐで広すぎる!だんだんヒマになってきました。



遠軽の手前でまたも気持ちいい川沿いのサイクリングロード発見。ゆらゆら走って…



遠軽駅!ここから旭川までワープします。



元マニアなのでこのような入線風景で一気に血液中の鉄分が上がります。



結局朝4時に出発して12時まで走り、距離は120㌔位。ま、とりあえずビールの人になってこれからの予定を考えます。天気予報は相変わらず道北は悪く、道東はややマシ。雨の一日を旭山動物園遊覧にあてるオプションも考えましたが、男一人で動物園、しかもクリート音コツコツで歩けないだろ、ということでルートを南、そして東にとることに決定!とりあえず旭川までうとうと寝ます。

かうして一日目の前半は終はったのである。(續く)