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"It never gets easier, you just go faster."

富士ライン祭り~富士山を一日で三度登る企画~(*Q*)

2008年10月11日 | 超級山岳
今年策定した企画で、「いやだから早くさばいて終わらしてしまえ」と物凄く楽しみでなかった登坂能力限界値計測企画、富士ライン祭り
↓ここから狩休の8.6㌔地点までのいつものやつを除けば、実はすばらしい秋を味わうツーリングでありました。
だが、富士ライン祭りは、あざみを登らんと始まらないし終わらない…


コース紹介

秋のさわやかな高原の紅葉を満喫するコース。静岡県山梨県のやや高い山のちょっと登った所を散策する。車で移動しながら、すばるライン、スカイライン、あざみラインという高原道路を走る。途中で3.7キロ(*1)程登り基調があるが、その後は全部下り基調のお気楽コース。
途中秋の紅葉を愛でながら、途中コース上の野生動物、馬(*2)や鹿にも出会えるかも。

*1
水平ではなく垂直方向です。
*2
 一部水玉ジャージを着用しています。

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肌を刺す寒雨:スカイライン編

今回は多方面で声をかけたものの、諸事情により渋い人手。
共同幹事の二人のみの出席となった。

朝5時出発で富士山麓7時到着を目指す。本日はF1予選の日。富士近辺の駐車場という駐車場がバスターミナルになっていた。車が富士を周遊する道路に入ると「燃料を補給してください。ピー!」と警報を鳴らし始める。激しくあせった。

緊急GS休憩を終え、富士スカイラインを登ろうにも、雨が止まない。じっと待つ…

気がつくと晴れ上がって五合目のレストハウスが見えた。出発だ!

しかし、走り出すとまた冷たい雨が降り出した。

今回のコースは、まずLSDでスカイラインを決して足を使わず一時間半のupとして登り、メインのあざみモンスター、デザートのすばるラインで体感平地を実感する、というもの。

いきなりの雨スタート、一人ならば絶対決行しない企画だが、
ニャロメ:「バカですね~私たち」
カズノ:「ありえませんね~このコンディション」
と自虐モードで走り出す。これはこれはなかなかない。


あざやかだね~

軽量クライマーのカズノ氏だが、鈍重ニャロメのペースにあわせて先頭でペースメーキングをしてくれました。ありがとうございました。
おかげでずっと会話できる心拍で登れました。


クックック。一本目ゲット!(^^)v
結局今日の獲得標高は3700m、富士山一つ分です。


絶妙のテンポで牽いていただき、ありがとうございました。


途中雨のため一切写真をとりませんでしたが、五合目までくると雲がきれ、さぁーっと富士宮まで下界が見渡せました。


ちらっと頂上が顔を見せますが、寒いです。6度くらい?


五合目の紅葉は見事でした。が、ががが
このあと、北極圏ダウンヒルが待っていました。

私の装備…
雨にずぶぬれの体にウインドブレーカー一枚、新聞紙
グローブは指きり+通気性ばちぐんのコンビニ毛糸手袋
靴はなにもカバーなし

途中で氷結人間コッチーナになりました。
後恐ろしかったのが気化熱。車に戻り、暖房をMAXにして震えが止まりません。濡れたウェアが全ての熱を持っていってしまうのです。実は、暖房よりも着替えが大切なのでした。着替えを3セット持って行くべきでした。

結局、冷え切ったまま須走に到着。
麓の道産子ラーメンに駆け込み、大盛味噌ラーメンにより体内からの暖房を図るのでした。結果暖まって生き返りましたが、逆に食べすぎです。一体どこにあざみ登る前にラーメンどか食いする奴がいるのか??

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スリッピー激坂:あざみライン編

さて、主菜が運ばれてきました。粛々と進めます。


(/--)/
馬返し手前の激坂区間で
カズノ:
「またあいつからメールだよ~」
「いまあずみライン登っています。今日は3本立てです。かしこ」


見事な紅葉と見事な激坂
紅葉みている暇ありません。ずっと地面みてました。

いつもの激坂区間ですが、今日はウェット。道路の端には落ち葉、苔、これが邪魔して蛇行を阻みます。
というか、自分は蛇行するとライン取りに頭を使ってしまうので、あざみでは我慢して直登することにしています。

しかし、途中悪魔の23%区間で、限界が訪れました。
ウェットの路面、必死にダンシングでうねうね登っていく。
前方にグレーチング!トルクを抜かないと絶対すべる!しかし、トルクを抜くと止まってしまう!

ぐわしゃ

結局ここでペダルをはずしてしまいました。20%越えてますから再開できません。
この後100mほど乳母車になりました。チキショー


あざみ激坂区間の速度比較
自転車の時速…6km/h
自転車手押し乳母車…4km/h
自転車手押し小走り…6km/h

担いでシクロクロスダッシュしたほうが、タイムは出るのか?だれか実験してくれ!

心を複雑骨折しながら、登り続けます…絶景の紅葉だけが励みです。


二本目げっと!
自己ベストより20分遅れで到着
3本目のスバルラインでは、空前の大失速をするのではないかしら…不安が出てきました。


しかし、天気はよくなってきました!
雲間から山中湖が!!!

次!すばるライン!

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月明かり闇クライム:すばる「平地」ライン編

車で籠坂を越えると、どピーカン。富士山があざやかに見えます。テンションはうなぎのぼり。

そして、ドギーパークから走り出す。
楽!!平地だ!クルクル回る!

猛然とサイクリングヤッホーモードに入ります。


すばるラインは全工程「平地」です。ほんとです。写真を見ても下っています。
まじ楽です。3本の最後にすばるを持ってきた自分は世紀の天才だと思いました。
ただし…長いです。


日は傾き、燃える紅葉の山裾を夕日が更に赤く色づけします。そして下には雲の海
今日頑張ったご褒美です。


紅葉、雲海、夕日、富士頂上、朧月
一年で今日この日しかないかもしれない組み合わせでした。

さて、日没まで30分


黒い頂上を見上げると月が。
下りの道を照らしてくれました


頂上まであと3km。暮れました。


やりました~頂上です~ヒィィ~
観客イネェー

一言:
『ごめん、何も見えねぇ』

1時間50分でゴール。
持ち時間とやる気持ちさえあれば、できるんです…

富士すばるライン、紅葉を楽しむなら今週しかありませんよ