先日、京都へ行った時にたまたま、銀閣寺から哲学の道を通り、南禅寺の水路閣、そして疏水公園、インクラインから蹴上駅まで歩きました。
全くなんの予備知識もないままに歩いたそのコースが、実は琵琶湖疏水を辿る道でした。
数日後偶然に、教育テレビの「知るを楽しむ」(月・午後10:25~10:50)で琵琶湖疏水についてやっていたのを見て改めて技術の素晴らしさと、(維新前後を含め)当時の若者の底知れぬパワーに感動してしまった。
明治10年代、遷都後疲弊する京都を活性化するべく、時の京都府知事は「琵琶湖疏水」を計画する。そして若干21歳の工部大学校の学生であった田辺朔郎を見込んで卒業と同時にこの大プロジェクトの設計建設の全ての責任を彼に任せて着工させた。当時としてはとんでもない計画だったが、実地経験もない田辺は諸外国の先進技術を取り入れながら見事に完成させる。さらに水力発電設備によって京都を飛躍的に甦らせることに貢献した。
その近代化遺産の景観は古都に溶け込み感動的なまでの美しさをかもしている。
ちなみに、次週の近代化遺産シリーズは「別子銅山・四阪島」(10/15月 午後10:25~)
です。新居浜の方は是非お見逃しなく。
写真上から、疎水分流(哲学の道)、水路閣とその流れ、疎水公園、インクライン跡