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どうしてあたしはここに居るのだろう。
そしてどうして、この人と一緒に居るのだろう。
何故?まったくわからない。
ここはきっと、ラスベガスのホテルの一室。
以前、旅行で来たことがある。同じホテル。
大きなベット、おそらくは2人用のベットの背もたれに寄りかかるその人。
あたしはというと。
本当に何故なのか全くわからないがバスローブ一枚を頼りなく着ている、いや羽織っている。そして、背もたれのない椅子の上にちょこんと座っている。
「あ、目え覚めたん?」
「はい。」
「なんなんやろな。」
「ええ。どうしてあたしはここにいるのでしょう?しかも貴方と一緒に。」
「なあ。俺にも全くわからんわ。」
「そうなのですね。・・・よかったです。不安なのがあたしだけじゃなくて。」
「え?俺は、別に不安なんてないで?」
「随分と能天気なんですね。」
「そうなんかな~。」
「笑。ほら、やっぱり。」
「ええ?今?全然やん。」
「今です。でも面白いんですね。貴方って。」
「お前こそ、随分と薄情やな。他人行儀やし。」
「そうですか・・・?」
「名前で呼んでくれへんやん。」
「っはは!」
「なんやねん。」
「だって、あたし・・・」
「はよ言えや~」
「貴方のお名前知りませんもの。」
「あれ?そやったっけ?」
「ええ。本当に面白い方ね。」
「まあ、俺んことは。適当に二人称で呼んだらええわ、」
「貴方?」
「それ以外。」
「(なんだそれ)君。YOU。お前。」
「きみは字がちゃうな。多分。」
「え?」
「まあ、細かいことはええわ。きみでええよ。YOUでもええけど。」
「なんだそれ。きみさん。」
「っ、なんやねん。」
「きみさんは、どこからきたんです?」
「ちょ、それはずいわ。せめて”くん”付けにしてや。」
「きみくん。」
「(それはそれで、はずいけど)多分、大阪やろ。しゃべり言葉がそうやん?」
「昔の記憶もないんですね、あたしたち。」
「そうやな~。なんなんやろ。ほんまに。」
「でも、なんかだんだん・・・不安もなくなってきました。きみくんがいい人そうだから。」
「ほんまか。よかった。」
「だって、もしこれがきみくんみたいに、面白くなくて頭のキレない人だったら・・・あたし考えただけでも悲しくなってきた。」
「お前も、結構おもろいやん。」
「全然面白くありません。」
「敬語やめや。」
「うん。」
「対応が早いな、」
「うん。」
「ちゅうか、お前ココ何処かわかる?」
「え?ラスベガスじゃないっすか。」
「やっぱそうやんなー!」
「きみくんも思ってた?」
「おう。なんか、他のトコはようわからんけど。ここに1度旅行で来た記憶はあんねん。」
「確かにね。」
「お前もか?」
「うん。その記憶と自分の基本情報だけは残ってる。」
「なんなんやろ?」
「・・・もうやめよ。なんなんだろ?って考えるの。考えてもきっとわかんないよ。」
「そう?」
「絶対じゃない、けど。」
「そやな。考えてもしゃーないわ。でもさ~」
「うんうん。」
「どうしてここに2人が居るのかを考えるのも、オモロイかもよ。」
「例えば・・・実は、もう地球の人類はあたしら以外生き残ってなくて、今はあたし達だけの地球で。それで、この後、宇宙人との対談がまってるとか?」
「っふ、それもオモロイなあ。でも、残念ながら…下のプールでめっちゃ泳いでるひと居るで。」
「いいの~。それは、それで!」
「そっか。」
「きみくんだって、他人行儀だね。」
「なんでやねん。」
「お前、としか呼んでくれない。」
「お前の名前、俺知らんもん。笑」
「あ…。もう、適当に数字の中から探せば?笑」
「え~?いち?」
「そうです、あたしはおいちです。」
「ほんまに?」
「嘘。」
「なんやねんもう~。あ、9ちゃん?」
「違う!チャンスはあと一回。」
「真剣に考えるわ。えーっと、7?」
「多分、字が違う。けど、まあいいわ。」
本当に何だかわからないことに巻き込まれてしまったみたいだ。
あたしの人生の中で、一番訳がわからない。
っていっても、ほとんどの人生の記憶ないけど。
でも、この人居ると確実に安心する。
もうこのまま平和なまま彼とこの部屋に居たい、だなんて非現実的なことを考えてみたりする。
「あ、今日俺。ソファーで寝るわ。」
背もたれのある大きなソファーを指さして、彼が言う。
もう、そんな時間か。って、今何時だ。
慌てて、時計をさがしてみる・・・けど、どこにも時計がない。
恐らくこっちの時間で、夜中なんだろう。
日本時間で・・・何時なんだろう。ま、いっか。
「いや、あたしがあそこで寝るよ。」
「ええって。寝にくくて、腰とか痛めたらアカンやん?」
「(何で腰?)」
「あ~!でもなんかあかんわ、俺。」
「何が?」
「お前で妄想してしまったわ。」
「え?」
確かに、あたしも思っていた。
どこかで、思っていたのに。
一瞬で知らなかった人に、恋をするなんて・・・
認めたくなかった。のに、なんかどうでもよくなってきた。
あたしはどう考えても、
そのダブルベットに誘われ(いざなわれ)ようという格好をしているのに。
「あ、たしも。」
「え?」
「そこで寝るわ。」
「どっちもが、良く眠れるのはこちらのほうやね。」
「(あれ?しゃべり方がおかしいぞ)うん、そうだね。」
「そうやね。」
そういって、微妙な沈黙のあと。
あたしはぎこちなく立ち上がって、その2人用のベットへと足を踏み入れるのだった。
「っていう夢を見たの。」
「へえ~。お前そんなに楽しかったん?ラスベガス。」
「うん、楽しかった。新婚旅行っていう肩書き付きだったし!」
「それってどういう意味?」
「きみくんと結婚できてよかったってこと。」
「なるほどな・・・。また旅行行こうな。」
「うん。今度もベガス?」
「お前次第や。」
「なるほどね。」
ちゃん、ちゃん。
突如、あたしにふりかかってきた妄想です。
いつかその場所へ貴方と行きたいわ、っていう・・・ことです。
まっ、そんな感じで。
コメ返です。
手すり部入部希望者のみなさんへ。
こんにちは、副部長のNaNaです。
手すり部へようこそ。たいていの方が初心者ということで、これから先厳しい手すりや、車止めなどが現われると思いますが、みんなで乗り越えて行きましょうね!
今日、部長は大掃除疲れの為、おねんねしています。
またなにか連絡事項がありましたらこちらのほうで連絡しますので、必ずチェックするように!
次の部活は、年明けです。
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とまとさんへ。
「手すり部」と聞いて胸がどっきんぐしましたか?
最近は、車止め同好会の設立も頭においています。
わたしくらいになると、爪や髪の毛など、神経の通らぬところでも萌えを感じられるようになります。
那智ちゃんへ。
入部してくれてありがとう!
試験などは、無いです。誰でも手すりを愛する気持ちさえあれば、部員です。
あ~、お電話致したいですわね。那智ちゃんの都合のよい時に連絡まってます。
さきさんへ。
初のコメントありがとうございます。
受験生ですか…。応援しています。くれぐれもお風邪には御気を付けて。
手すり部員としての活動も、増えてくると思いますが、共に頑張りましょう。
はちみつさんへ。
おお、無事でしたかー・・・!
確か、同い年だったような~。間違っていたらすいません。(確認しろよ、っていう・・・)
そうですね、確実な萌えを手にする部活・・・SO!「手すり部」。
Mayuへ。
wow!足跡の重ね方が尋常じゃないっすね~。笑
おお、ロケ地ですか、どこに行ったの?
手すり部員として・・・報告は必須です!
臨さんへ。
Mですか、Mなんですか。(食いつくとこ、おかしい)
わたしはね~、自覚症状はないですが、ドSらしいです。(家族・友人談)
自分では、どこが?って感じなんですけれどね。
地方の方でも、大丈夫です。手すり部は全国に展開していきますからね!
NONOさんへ。
そうですか、孤独なのは寂しいですね。
そういった場合は、どんどん巻き込んでしまえばよいのですよ~!
まあ、それも難しいことなのですが、地道な努力は必ず実を結びます。
家族eigheter化計画、どうでしょう?
花穂さんへ。
はじめまして、はじめましたのNaNaです。
コメントありがとうございます。
こんな何にもない原っぱブログにきてくださって、吸収するものなどあったでしょうか?
また遊びにいらしてくださいね。
カホさんへ。
はじめまして、はじめましたのNaNaです。
コメント有難う御座いました。
またよろしくどーぞっ!
みーちゃん∞さんへ。
私は、片付けに関しては常におっくうな気持ちを持っています。
なので、片付けが進まないという、まあ当然の結果なのですが・・・。苦笑
いや~、それにしても本当にすっとぼけた母です。
この夢の話も、ニッタニタしながら話してきましたからね。
枝里ちゃんへ。
家の母は、片付けたい人なのですよ~。
散らかった部屋が落ち着かない人でね。あたしは、多少散らかっていても、そんなには気にならないのですがね・・・。
夢の話もね、朝起きたら、薄ら笑いを浮べつつ、話していました。
のゆさんへ。
本人曰く、やすば愛と、自分の章ちゃんに対する愛を確認できた夢だったらしいです。
母は、半笑いで、この夢のことを話し、せっせと大掃除をしていました。
ウメコさんへ。
菌が欲しいと、思ってしまうほどに、∞が愛しいということでね。
ええ、普通の人が、聞いたらとてつもなく変な会話ですよね~。
雑誌の整理・・・、あたしもなかなか進みませんっ!
どうしてもね~、キミタカさんがこっちに笑いかけているのでね~。笑
ぷはあ~。皆々様コメントありがとうございました。
こんなにも沢山のコメントをいただけるなんてね、本当に嬉しいです。
ありがとう、しか云えないっすね。
インフルちゃんには、御気を付けて!