教基法改正法案の国会質疑を振返り、『《愛国心》のゆくえ』(世織書房)の著者である広田照幸さん(東京大学大学院教育学研究科教授)に聞いた記事。(インタビュア一=小野方資さん 東京大学大学院)
(『日教組教育新聞』7月1日号)2回目です。
Q7,子どものモラルが低下したから、教育基本法を変えるんだという主張もたびたび答弁に出てきたが。
モラル低下論の俗説は多々あるし、子どもの凶悪犯罪の増加論も言 . . . 本文を読む
偏った過去評価と仮想現実への依拠
Q1,国会での質疑の印象は。
改正理由の説明にはらまれた重要な問題点が明確にされないまま論議が進んだ感じだ。
日本の教育の過去については、偏った評価になってしまっている。
現在の「教育問題」像については、マスコミが流す「仮想現実」に依拠してしまい、実態から遊離している。
これからの教育については、多面的な選択肢への配慮が欠け、ひとつの狭い見方に陥ってい . . . 本文を読む