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パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

「君が代」調教NO!松田処分取消裁判「最高裁要請書」③

2024年01月12日 | 「日の丸・君が代」強制反対

2024年1月11日

最高裁第二小法廷
 戸倉三郎 裁判官 様
 三浦 守 裁判官 様
 草野耕一 裁判官 様
 岡村和美 裁判官 様
 尾島 明 裁判官 様

なかまユニオン学校教職員支部(教職員なかまユニオン)
支部長    山田光一
大阪市支部長 笠松正俊

◎ 「子どもの権利条約」を遵守した、
松田幹雄さんへの処分を取消す判決を要請します。

 前略。
 私たちは、本件訴訟の原告(上告人)松田幹雄さんが所属する教職員の労働組合(地域ユニオン)です。本件の処分者の大阪市長(大阪市教育委員会)とは、「地方公務員法」に基づく労使関係を持っています。本件の「君が代」起立斉唱の問題を含めて、様々な教職員の勤務労働条件と子どもたちの教育学習条件について、交渉と協議を重ねています。

 本件訴訟の控訴審判決は、「地方公務員法」に基づく職務命令違反を理由にした、これまでの同趣旨の訴訟の最高裁確定判決を根拠にしています。しかしこの約10年聞の特に大阪市での行政施策の経過は、全国や大阪府教委以上に、この教職員処分が児童生徒に「君が代」の起立斉唱を一建に同調させるためだという「子どもたちへの人権侵害」を明白にしています。全教職員に事前に職務命令を出しておくことを指示した教育委員会(教育長)から各校長への通知が、その目的は子どもたちへの率先垂範であることを明記しているからです。

 この教職員への命令と処分から始まって以降の現在までの約10年間、大阪府・大阪市では「地方教育行政法」の「総合教育会議」の法定権限を越えた首長による教育行政への介入が繰り返されてきました。特に義務教育を直轄する基礎自治体である大阪市では、何れも全国最多レベルだった不登校やいじめ事案などがこの数年さらに激増し、子どもたちの教育権(基本的人権)を直接侵害する状況が続いています。その背景には、全国学力調査以外にも多数回の独自の学力テストを強行実施し、テスト結果の点数で子どもの友だち関係を分断し、その推進のために教員には、人事評価制度の年問自己目標欄に学力テスト結果の目標点数を書くことを強要し、その人事評価結果を給与反映するという、極端に歪んだ教育施策があります。

 教員に対する職務命令を通じた、「君が代」起立斉唱の子どもたちへの同調の強要(調教)は、この10年来の大阪市の公教育「破壊」というべき愚策の原点です。また、「君が代」の歴史や歌詞の意味さえ教えずに、ただ「しっかり歌いなさい。」と練習を繰り返させる大阪市教育長通知は、子どもの人権を侵害してきたすべての施策の象徴です。

 松田原告は、大阪市教育長通知と校長の「職務命令」による「君が代」起立斉唱の率先垂範は、子どもの人権侵害に加担する行為であり、「地方公務員法」に基づいて職務に専念すべき教育公務員として許されない行為だと考えた結果、本件取り消し請求の懲戒処分を受けました。
 裁判所には、処分者の主張する「職務命令遵守」が子どもたちの人権侵害に直結している大阪市立学校での現実を事実調査した上で、最高裁確定判決が判断していない人権課題を審理し、日本が加入して久しい「子どもの権利条約」、特にその第12条と第13条を踏まえて遵守した公正な判決を出されることを強く要請します。

以上です。

 


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