パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

★ 明けない夜はない(268)

2024年07月31日 | 暴走する都教委と闘う仲間たち

 ★ <若者を再び戦場に送るな!(18 )教職員組合の課題>

<転送歓迎>(重複ご容赦)・「新芽ML」・「ひのきみ全国ネット」
・「戦争をさせない杉並1000人委員会」・「杉並コモンズ」の渡部です。
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 7月28日、都教委包囲首都圏ネット主催で、<学校現場の危機と教職員組合の課題>という学習・討論集会が行われました。(23名参加)
 この間の「教員不足」に典型的に表れているように、現在学校現場は危機的な状態におかれています。
 病休や休職、中途退職する人が多く、算数少人数などの専科教員や、副校長が担任になるなど、学校現場の状況は深刻です。

 こうした状況の大きな原因は教職員組合の弱体化にあるとも言えます。
 東京都の学校、特に義務制では、組合員がひとりもいない職場や、ひとりしかいない分会が数多くあります。
 そうした中でも、パワハラや長時間労働で苦しんでいる人の力になろうと、たくさんの相談をひとりで抱えている献身的な組合員もいます。
 したがって、今回の学習・討論会は主に、東京教組や多摩教組の役員の方々から現状を報告していただき、どうすればよいかを一緒に考えようということで持たれました。

 まず、東京教組の中で最大の単組(支部)である多摩教組委員長・宮沢さんが現状を報告してくれました。

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 このままでは「座して死を待つ」状態だ。
 しかし、現場にはパワハラなど問題が山積している。
 多摩教組は、旗を降ろす単組(支部)の受け入れ先にもなっている。
 現役教員だけで執行部が成り立っているのは多摩教組のみだ
 (つまり退職者が肩代わりをしているところが多い)
 

 多摩教組の執行部からは次々に東京教組の本部に行ってしまい、その結果圧倒的な経験不足と多忙化になっている。
 執行委員は、教職員の月残業時間平均116時間28分という中で、さらに夜中までの会議を行っている。
 しかも執行委員の多くは職場で多くの仕事を担当している。
 現在、過半数の執行部員が子育て世代であり、その全員に乳幼児の子どもがいるため、仕事・家庭・組合の両立が大変厳しい
 しかも、上の世代からの継承がないままなので、組合の意義についての認識が弱い。
 そのため、ややもすると弱者を理解できない執行部になりやすい。
 また、諸団体(地公労・平和センターなど)とのかかわりもあり、その役も引き受けなければならない。

 その他の諸課題としては<財政><事務所>の問題も深刻だ。
 <事務所>では様々な雑務を数人のOBでやってもらっているが、ここも高齢化が進んでいる。
 今後退職する組合員を戦力として組織する必要性がある。

 その上で、「今後の方針」として、以下のようなことを紹介してくれました。

①パワハラ等により困っている人の支援
 →組合員でなくても、相談が来たら全力で対応(組拡にもつながる)

②組合員との交流
 →現状、郵送物でのやり取りのみになってしまっているため、今年から選挙や総会、教研前などにはOBを中心に電話かけを行う予定。
 →現在、人数減少のため地区交流会が不可能。分会訪問も現役執行部員には不可能(OBが行ってくれると・・)

③学習会を途切れさせない。
 →連続講座「楽校」や各種レク等、組合員が集まることのできる場は定期的に設定する。

④地区教委との交渉継続と窓口の拡大

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 ここで、①に「パワハラ等により困っている人の支援」とありますが、この間導入された6段階の職階制で、これがひどくなっており、そのため精神的病休者や初任退職者も増えている。
 まずこの問題で頼れる組合になるということでしょう。
 また、地道であるが、②③④も重要ということでしょう。

次に・多摩教組の歴史(Sさん)
  ・東京教組の実情(委員長の小田さん)
の報告もありましたが、割愛させて頂きます。

 その後、討論が行われました。
 ここでは、職階制度よる分断と賃金問題について次のような意見が出されました。

6段階での賃金体系になり、これまでの普通教員の賃金は主任教員の下になり、家庭を持つのに十分ではないので、どうしてもその上、その上にということになってきた。

また、職階制になるとパワハラだけでなく、主幹や主任にたいする下からのイヤミも出てきてギスギスした職場になる。

しかし都高教などは主任制について賃金改善になるなどと言った。

現在の管理体制ではやりたいことは何もできない。

やりたい仕事ができる職場でなければならない。自由にやりたい。

職場の民主化が求められる。

また職場闘争については、宮沢さんから

・オリパラ引率問題
・コロナ感染の際、小池都知事が生徒たちに医療従事者への「感謝の手紙」を書かせたことに対する闘い
・校長が初任者に依願退職を強要したことに対する闘い
・パワハラに対する闘い

 等の具体的な取り組みが紹介され、組合が「闘っている姿を知ってもらうのが大事」と述べられました。
 また教職員組合の課題については、他教組との連帯した闘いの重要性についても意見が交わされました。

 参加したOB組合員からは、
  ・「まだ可能性があるのではないか。希望がある。職場闘争が大事だ」
  ・「執行部があれば闘える」
 などの意見も出されました。

 状況は宮沢さんの言うように「座して死を待つ」ような所まで教職員組合は追い込まれていますが、それでも今回は、<学校現場の危機と教職員組合の課題>がある程度明確になった学習・討論会であったと思います。
 また同時に、新たな第一歩が踏み出せそうな会であったと思います。

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