☆ <若者を再び戦場に送るな!(44)日米関係の新たな黄金時代とは>
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・「戦争をさせない杉並1000人委員会」・「杉並コモンズ」の渡部です。
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2月7日、ワシントンのホワイトハウスで、石破首相とトランプ大統領の首脳会談が開かれ、「日米共同声明」が発表された。
先ず書かれたのは、
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両首脳は、自由で開かれたインド太平洋を堅持するとともに、
暴力の続く混乱した世界に平和と繁栄をもたらす、
日米関係の新たな黄金時代を追求する決意を確認した。
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ということだった。
この間、「アメリカ第一」のトランプ政権が誕生し、アメリカの隣国のカナダ、メキシコ、パナマ、さらには欧州などとの関係がギクシャクする中、「日米関係の新たな黄金時代」をうたったのはなぜか、
しかも、日本との関係もUSスチール買収や関税問題でもギクシャクしていたのに。
それは、「アメリカ第一」をかかげるトランプが、ガザ問題等でも世界から孤立しつつあり、このまま突っ走ればさらに孤立することを恐れ、
安倍・岸田政権以来何でも聞く日本に対し、「グローバルパートナー」として、日本を実質的な「植民地」(あるいは弟分)扱いをするためであったと思われる。
一方、少数与党の石破首相は、国内で確固とした足場がないため、安倍・岸田路線に頼らざるを得なかったためだったと思われる。
彼は、首脳会談の冒頭に自ら次のように述べている。
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米国は日本の外交・安全保障にとって最も重要な国であり、
トランプ大統領との間で、日米同盟を更なる高みに引き上げ、
「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて共に協力したい。
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ここでは「更なる高みに」とまで述べている。
また、あれだけ問題発言を繰り返し世界中からも批判が絶えないトランプ氏を持ち上げ、銃撃事件にあったトランプ氏に対し、
「大統領はあの時に、神様から選ばれ、大統領に当選し、再び米国を偉大な国にすると確信したに違いない」
とまで、持ちあげている。
そして、日米共同声明では、経済面で次のようなことを述べている。
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両首脳は経済パートナーシップを新たな次元に引き上げるため、
二国間のビジネス機会の促進、投資と雇用の大幅な増加、
重要技術開発において世界をけん引するための協力などを追求する。
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石破首相は、日本から米国への投資額を1兆ドル(約151兆円)に引き上げる考えを表明、US買収計画については「買収ではなく投資」とした。
トヨタといすゞの米国での工場建設計画も述べた。
これでは、アメリカの雇用を増やすだろうが、日本の産業空洞化はさらに進行し、日本の雇用は減るだろう。
軍事面では、トランプは、岸田政権の時に、2027年度までに防衛費を倍増することを約束したことを評価、日米共同声明では、
「核を含むあらゆる能力を用いた、日本の防衛に対する米国の揺るぎないコミットメントを強調した」
と述べられている。
また、共同会見では、
「日本が米軍の軍事装備品のトップ購入国であることは、
私たちの政権が約10億ドルの有償軍事援助を承認したことをうれしく思う」
とも述べている。
それに対し石破首相は、日本の防衛力の抜本的強化への決意を表明した。
また、共同声明では次のように述べられている。
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両首脳は、日米豪印(クアッド)、日米韓、日米豪、日米比といった多層的で共同歩調のとれた協力を推進する意図を有する。
両首脳は、中国による東シナ海における力または威圧によるあらゆる現状変更の試みへの強い反対の意を改めて表明した。
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ここに見られるのは、日・米のリーダーシップによるインド太平洋での対中国(・ロシア・北朝鮮)連合軍の形成である。
私は、「明けない夜はない」(292、2月6日)で、<アメリカはトランプにより、「現代の帝国主義国家」、「国際的な無法国家」、「ならず者国家」になりつつある。>と述べた。
つまるところ、今回の石破・トランプ首脳会談は、少数与党の石破氏が、そうした危険なトランプ政権に寄り添い、彼の言うまま、日本がアメリカの弟分になって、インド太平洋を支配する「日米関係の新たな黄金時代」を作ろうというものであった、と言えよう。
弟分の日本も経済・軍事的にはいわゆる帝国主義の段階に達しているので、日米両(超?)帝国主義の「黄金時代」を作ろうというのだろう。
しかしこれは、世界の多くの人々を「貧困と戦争の時代」に陥れるであろう。
ちなみに、この度石破氏はトランプ氏に「金の冑」をプレゼントしたという。
まさに象徴的ではないか。
昨日(2月9日)の講演で大内さんは、
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「21世紀ファシズムは、新自由主義グローバリズムの延長線上にある。」
「21世紀ファシズム」との対決が、世界戦争を阻止できるかどうかを決する。
各教育現場・各職場・各地域で「新自由主義グローバリズム」への対抗運動を構築すること
→21世紀のファシズムを阻止することにつながる。
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と述べていた。
私たちは「草の根」から、引き続き粘り強く闘っていかなけらばならないだろう。
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