パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

日教組全国教研報告

2007年02月15日 | 平和憲法
<転送歓迎>
「都教委包囲首都圏ネットワーク」、「千葉高教組」の渡部です。

大分で2月10~12日にかけて開かれた日教組全国教研に参加してきました。

教育基本法が改悪された後に開かれた全国教研は、
 ①この間の教育基本法改悪反対運動をどう総括するか、
 ②今後の教育運動・教育実践をどう展開して行くか、

という極めて重要な課題を持った教研だったと思います。

これらの問題については、結論として次のように言えると思います。

 現場組合員は全国各地で反対闘争に取り組み、改悪教基法の危険性を東京などの実際から肌でつかみ、今後も「教え子を再び戦場に送るな!」のスローガンを掲げ、改悪教育基本法反対の立場で闘って行かなければならない、と考えていることです。
 しかし、パートナー路線を断ち切らない日教組本部は、そうした原則的な立場を曖昧にしているということです。

 これらのことは、教研集会の様々な場面に現れました。

(全体会では)
 大分県教組、高教組は日出生台の闘いと教育実践を劇にした『日出生台からの風』という素晴らしい合唱構成劇を披露してくれました。
 壇上一杯に小学6年生たち260名余りが上がり、日出生台でしか咲かないという「サクラ草」の歌(地元の農民で米軍の演習などに反対している衛藤さんという方の作詞)を歌ってくれ、教組の仲間たちが熱演してくれました。
 そして最後に、衛藤さんが壇上から、日出生台の自然・人々を愛する気持ちと反戦の思いを語ってくれました。

 しかし、全体会には、(さすがに読み上げはしませんでしたが)恥知らずにも文部科学大臣のメッセージが届いていました。
 また、<基調報告>は、「時間がない」とのことで、中村書記長は、
 「スローガン」 平和を守り真実を貫く民主教育の確立
 「テーマ」 子どもの権利条約・憲法の理念を生かす社会を
       ~人権・平和・環境・共生の教育をすすめよう~

 だけを読み上げただけでした。

 (私が参加した「平和教育」分科会では)
 改悪教育基本法先取りの東京の実態が報告され、今後その全国化が進行する、それを阻止しなければ、ということで議論は大いに盛り上がりました。
 参加者たちは、自分たちが置かれている状況をさらに深く理解し、それぞれが各地で闘おうということをお互いに確認しあったと言えます。
 また今回、若い教員が多数参加しましたが、親の世代や先輩教員たちから、その思い・実践・闘いを受け継いで進もう、という希望と明るさに満ちていました。
 嵐の中で、新しい世代が育ちつつあるのです。
 私自身、大変励まされました。

 一方、今回日教組中央は、分科会では、
  ・方針等にかかわる発言や情勢についての報告をしない、
  ・参加者から日教組の方針等について質問があっても答えない、
 という態度をとりました。
 まるで、管理職のようです。
 これで「平和を守り真実を貫く民主教育の確立」などと言えるのでしょうか。
 また、教研の最後に出されたアピールの中では、「『改正』教育基本法」とされ、明確に「改悪教育基本法」とは述べていません。

 それに対し、都高教の仲間から、
  ①教育基本法は改悪されたが、これからも闘いを堅持して行く。
  ②今後出てくる関連法案成立阻止闘争を下から起して行く。
  ③「いじめ」問題を口実にした教組破壊を許さない。
 という「分科会確認」をやろうという声が上がりましたが、それも「これまで分科会ではやっていないから」ということでできませでした。
 (しかし、圧倒的多数の拍手がありましたので、実質的には確認されたと言えます)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ところで、教育基本法改悪先取りの東京の実態から、すでにその破綻が表面化しているというがよくわかりました。

 <学校選択制>では、生徒が集まった学校が荒れ始めたり、
 <学力テスト>では、ベネッセという民間企業に丸投げするので、個人情報がすべてもれて行くこと、
 学校・クラスが表面的な知識であるテストの順位で評価されることになること。
 また<管理強化と人事異動>では、お上に忠実かどうかが第一の評価基準であり、彼らの教育政策を批判したりする教員は1年でも飛ばされ、
 生徒の教育は二の次になること、などでした。
 これは「教育再生」ではなく、「教育破壊」に他なりません。

 また、北海道からは、「いじめ」調査の問題が報告されましたが、政府・与党は、「いじめ」問題を政治的に利用して教育基本法を改悪し、さらに今度はこの問題を利用して、北教組潰し(つまり「闘う教組つぶし」)をやろうとしていることが良く分かりました。
 そうして、子どもたちを「国のために」戦場に送り出す、全国家的な体制を作り出そうとしているのです。
 これは戦前に、戦争に反対する人々を弾圧していったのとまったく同じ構図です。

 こうした状況下で、私は、「平和教育」分科会の仲間たちに、今後下から全国的な連帯を作り出すために、具体的な提起(メーリングリストの立ち上げ)をしてきました。
 早速何人(何県)かの人が賛同してくれました。

 以上です。

コメント    この記事についてブログを書く
« 「教育に自由を!2.10集会」... | トップ | 2・18反戦ビラ弾圧3周年集会 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

平和憲法」カテゴリの最新記事