=現役高校生や卒業生らがオンライン座談会=
◆ 理不尽な校則「法律や憲法以上の縛りを生徒に…」(東京新聞)
頭髪や服装を過度に規制するといった理不尽な校則をめぐり、現役の高校生や卒業生らがオンラインで話し合う座談会が3月末に開かれ、見直しを求めて最前線に立った生徒らが率直に意見を交わした。座談会はユーチューブで配信され、いつでも視聴することができる。(小松田健一)
◆ 校則改革の灯 共有を
企画したのは、東京都立北園高校(板橋区)出身の中村眞大(まさひろ)さん(19)=現・明治学院大2年。中村さんは昨年、自由な校風で知られた北園高が、急速に生徒への締め付けを強化していく姿を描いたドキュメンタリー映画「北園現代史」を製作した。
昨年は、高校生らによるメディアなどを通じた発信が活発になった。文部科学省も6月、児童生徒の実情や時代の進展などに応じて見直すよう求める通知を出した。中村さんは「『校則改革の年』と言われた1年だった。その灯を絶やさないようにしたい」と、座談会を企画したという。
3月30日から3夜連続で開催。30日は大学生や社会人、31日は現役高校生が参加した。最終日の4月1日は、映画公開後の北園高校の現状を関係者が語り合った。
◆ 「民主主義の対極」との批判も
高校生たちは、日々の学校生活で感じたことや、校則を変えようとした取り組みなどを約1時間半にわたって語り合った。
事実上撤廃した学校がある一方、校則改善を求めて生徒会選挙に立候補しようとしたら、教員から妨害を受けた経験を話す女子生徒もいた。
また
「校則が法律や憲法以上の縛りを生徒にかけている」
「法的な位置が明らかではない」
「憲法や法律と違い、制定や改正の手続きも明確にされていないことがほとんどだ」
など、民主主義の対極にあるといった批判も出た。
大人たちからしばしば「社会に出てから考えればいい」と言われることには
「そのルールが正しいのかを考えるのが社会に出る練習だ」
「学校の理不尽に耐えた人は、社会に出てからも理不尽を受け入れてしまう」
といった反論が出た。
また「学校にかかわる人全員が、人権や民主主義についてきちんと学び、理解することが必要だ」と、教員だけではなく生徒が当事者意識を持つ必要性を強調する意見もあった。
30日に参加した平松けんじさん(26)は、高校在学中に校内新聞の編集作業で教員から「検閲」を受けた。現在は、学校に関する問題を伝えるネットメディアを自ら運営している。座談会では、卒業生が校則問題にどうかかわるべきかを議論した際に「基本的人権を守るという観点からはOB、OGだろうが一般市民であろうが、口を出す義務がある」と話し、理不尽な校則への異議申し立てを普遍的な問題としてとらえる必要性を強調した。
中村さんは「これからも『元当事者』の一人として、全国の高校生らが情報発信できる場をつくるなどのサポートをしていく」と意気込む。
校則の改善については「成人年齢が18歳に引き下げられ、今まで以上に生徒の自己決定権を尊重する必要がある。NPOや専門家とも連携し、校則の法的側面をはっきりさせたい」と話した。
※ 【関連記事】理不尽な校則を前に「私たちの声を聞いて」高校生ら文科省に意見書 もの言わぬ大人にならないために
『東京新聞』(2022年4月18日夕刊)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/172429
◆ 理不尽な校則「法律や憲法以上の縛りを生徒に…」(東京新聞)
頭髪や服装を過度に規制するといった理不尽な校則をめぐり、現役の高校生や卒業生らがオンラインで話し合う座談会が3月末に開かれ、見直しを求めて最前線に立った生徒らが率直に意見を交わした。座談会はユーチューブで配信され、いつでも視聴することができる。(小松田健一)
◆ 校則改革の灯 共有を
企画したのは、東京都立北園高校(板橋区)出身の中村眞大(まさひろ)さん(19)=現・明治学院大2年。中村さんは昨年、自由な校風で知られた北園高が、急速に生徒への締め付けを強化していく姿を描いたドキュメンタリー映画「北園現代史」を製作した。
昨年は、高校生らによるメディアなどを通じた発信が活発になった。文部科学省も6月、児童生徒の実情や時代の進展などに応じて見直すよう求める通知を出した。中村さんは「『校則改革の年』と言われた1年だった。その灯を絶やさないようにしたい」と、座談会を企画したという。
3月30日から3夜連続で開催。30日は大学生や社会人、31日は現役高校生が参加した。最終日の4月1日は、映画公開後の北園高校の現状を関係者が語り合った。
◆ 「民主主義の対極」との批判も
高校生たちは、日々の学校生活で感じたことや、校則を変えようとした取り組みなどを約1時間半にわたって語り合った。
事実上撤廃した学校がある一方、校則改善を求めて生徒会選挙に立候補しようとしたら、教員から妨害を受けた経験を話す女子生徒もいた。
また
「校則が法律や憲法以上の縛りを生徒にかけている」
「法的な位置が明らかではない」
「憲法や法律と違い、制定や改正の手続きも明確にされていないことがほとんどだ」
など、民主主義の対極にあるといった批判も出た。
大人たちからしばしば「社会に出てから考えればいい」と言われることには
「そのルールが正しいのかを考えるのが社会に出る練習だ」
「学校の理不尽に耐えた人は、社会に出てからも理不尽を受け入れてしまう」
といった反論が出た。
また「学校にかかわる人全員が、人権や民主主義についてきちんと学び、理解することが必要だ」と、教員だけではなく生徒が当事者意識を持つ必要性を強調する意見もあった。
30日に参加した平松けんじさん(26)は、高校在学中に校内新聞の編集作業で教員から「検閲」を受けた。現在は、学校に関する問題を伝えるネットメディアを自ら運営している。座談会では、卒業生が校則問題にどうかかわるべきかを議論した際に「基本的人権を守るという観点からはOB、OGだろうが一般市民であろうが、口を出す義務がある」と話し、理不尽な校則への異議申し立てを普遍的な問題としてとらえる必要性を強調した。
中村さんは「これからも『元当事者』の一人として、全国の高校生らが情報発信できる場をつくるなどのサポートをしていく」と意気込む。
校則の改善については「成人年齢が18歳に引き下げられ、今まで以上に生徒の自己決定権を尊重する必要がある。NPOや専門家とも連携し、校則の法的側面をはっきりさせたい」と話した。
※ 【関連記事】理不尽な校則を前に「私たちの声を聞いて」高校生ら文科省に意見書 もの言わぬ大人にならないために
『東京新聞』(2022年4月18日夕刊)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/172429
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