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スティーブン・キング(原作)
フランク・ダラボン(監督)
「ショーシャンクの空に」「グリーンマイル」と、
ズッコケ率の極めて高いキング原作映画を
見事にヒットさせているコンビの3作目。
原作はキング初期の傑作でありますが、
映画にすれば「ズッコケ」になる可能性の高さを
僕自身何年も前から感じておりました。
ダラボン演出は、実は苦手でありまして、
「グリーンマイル」は残念ながら僕には合わず。
原作は月一で単行本が発行されるという画期的なもので
ワクワク読んだのだけどもね。
ナンだかダラボンの語り口が肌に合わなかった。
で、この「ミスト」
予告編の「ダメ映画臭」に不安を感じつつ
苦手ダラボンさんってのもあり、あまり期待せずでしたが、
バッチリ裏切られました。
かなりの出来です。
この「トンデモ」ネタをよくぞここまで見せてくれました。
トンデモないモノを見せつつ、その中でパニックを起こす人々の姿を
ハリウッド枠で、よくぞこれを貫いた!と、
褒め称えたい展開で、とても魅力的に描いています。
良くも悪くもな人間の本質に迫ろうとしている。
この手の映画の感想は、
ふわっとした事しか書けないのですが、
とにかく興味のある方は観てみてくださいな。
恐怖と絶望の現実に打ちのめされ、
「霧の中には一体何があったのか。。。」と、
エンドロールが流れる中呆然としてしまう。
そんな映画でした。
観る時の精神状態には注意が必要ですので
お気をつけて。
ぐったり。