もう終わってしまったけれど、NHKBSで日曜日の夜に放映されていた韓国の時代劇『ファラン』にはまっていました。
・そういえば、昔はオスマン帝国のドラマ『愛と欲望のハレム』(凄い副題!!)にはまっていたっけ・・
ファランは時代劇とはいっても、内容は全くのファンタジーで、少女漫画のような・・いや、昨今の漫画は、こんなご都合主義の連続の設定では誰も描かないだろうな、というようなあまりにもあんまりな内容。
でも、だからこそ、純粋に作り物としてのドラマを安心して楽しめました。
なんといっても、出演者がみなカッコイイ。
その時は知らなかったのだけれど、Kポップのアイドルも複数名出ていて、BTSのメンバーも出ていた、という豪華さ。
私が一番好きだったのは、主人公ではなく、王様役のパク・ヒョンシクなのだけれど、その剣さばきに目が釘付けに。
見た目の格好良さもさることながら、その動きの美しさに「あれ?」と思ったのでした。
その後、ドラマが終わってからネット検索してみたら、わんさかの動画・・
それまで韓流には全く関心がなかったので、知らなかったのですが、大人気のスターだった。
ソロで歌っているものもあったのですが、これまた歌もうまくてさらにうっとり。
ついでに、BTSも初めてちゃんと動画で観て聴いて、そのハイクオリティな完成度にびっくり。
コード進行もリズムもシンプルなのだけれど、それだけに覚えやすく親しみやすい。
抜群の歌唱力、キレキレのダンスやラップがあればこそのシンプルさ。
踊りながら叩かれるあのチャンゴの響きやリズム、そして長いリボンをクルクルと自在に回しながら踊るサムルノリの伝統が生きている国の芸能ではないか?と勝手に納得。
パク・ヒョンシクも、BTSも、なんだかすぐにサムルノリが出来そう・・
つまり、あのバロックオペラで観たフランス人のダンスの名手と同様、どんな時も釣り合いが保たれている身体。
これらを会得するのは並大抵のことではなかったろうな、と思わせるパフォーマンス。
ミュンヘンの劇場で韓国の歌手がデビューし歌ったのを聴いたことがあるのだけれど、本当に素晴らしかった。首の幅で声が出ているような印象。そして全方向に響きが伝わる。
日本人歌手も時折出演していて、もちろん、この劇場に立てるというのは相当なレベルなのだけれど、やはり、このような驚きはなかったなあ・・
その後、日韓ワールドカップのオープニングセレモニーをTVで観た時、夫々の国のオペラ歌手が夫々に歌ったのだけれど、私の耳には、完全に韓国勢の圧勝だった。
もちろん歌は勝ち負けではないけれど、根本的な発声が全く違うことに驚いた。
これは何故?
イタリア人と日本人の差というのなら、それは人種の違いも明確なのでまだ納得もいく。
韓国と日本、もちろん違う国だけれど、人種的には近い同じアジア人種だし、古くは渡来人も多くほぼ一緒といっても過言ではないと思う。
それなのになぜこんなにも違うのか?
この疑問はミュンヘンに居た当時から、つまり35年前以上からずっとあった。
当時は、食べるものも、気質も違うしね、と思っていたけれど、今回かつてないほど集中的に韓国の歌やドラマを聴いて思ったのは・・
「言葉」
なんちゃって外国語で適当に真似しながら喋るというのはタモリの芸にもあったけれど、真似してなんちゃって韓国語で歌っているうちに、声の響きがガラっと変化したことに驚いた。
舌や口元が緩んでくる感じ。
色んなヴォイトレがあるだろうけれど、韓国語はとても役に立つんじゃなかろうか。
世界地図の向きをグググっと回して東を上にしてみれば、大陸、半島、島 となっているのがよくわかる。
これは2004年、初CD録音の時、ピアノで共演してくださった寺嶋陸也さんから教えていただいた地図の見方だ。
寺嶋さんは、『大陸・半島・島』というご自身の作品集(CD)を出されている。
古代の日本語はもっと、半島の言葉に近くて、その名残が地方の方言として残っている。
そして、その地方からは良い歌手が沢山出ている、ということも、これは関根秀樹先生からだったか、うかがった。
現代の標準語というのは、そうした微妙な響きをみなそぎ落としてしまったものなのだろう。
そんな話を前回、陽紀先生の個別講座の時、話したところ、
「ああ、韓国語は、とても複雑ですよね。同じアでも餡子のアと小豆のアと(もう一つなんだったか忘れた!)みな違うんだそうです。それが聞き分けられて言い分けることができないと話になんないんだそうです。」
なんで、そんなことまでご存じなんでしょう?と二重の驚きでしたが、それがきっかけで、改めて韓国語を動画(便利!)で調べてみたら、なんと母音だけでも21種類。
日本語はアイウエオの5種類・・
昔、母音の難しさに負けて、フランス語が挫折してしまったのだけれど、韓国語はそれよりも多い。
この21種類を聞き分けることが出来る耳と言い分けることのできる口、舌、顎、喉・・
かなわないなあ・・と愕然。
こんな話を息子にしたら、
「ラップも韓国の人、みんなめちゃくちゃ上手い。」
といって、BOBBYを教えてくれて、こちらもかなり気に入ってしまった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
フルートで演奏する時には必ず最初は楽譜を読みその音の運指で演奏することになるのだけれど、その音名もドレミファソラシドという日本語でインプットされる。
現代の日本の標準語は、世界で一番口元を緊張させる言語かもしれないくらいなのに。
最初から、というかヘタすると常に緊張を伴ったままで、演奏することになる。
フルートを構え、演奏する前に、この日本語モードから脱却する。
という訳で、なんちゃって韓国語が私にはとても役に立ったのだけれど、最近は、ここからさらに、わけのわからないなんちゃって動物の鳴き声的な発声となってきていて、さらにフルート演奏がラクになってきたのでした。
特にインターバルでのご利益は大きいです。
・そういえば、昔はオスマン帝国のドラマ『愛と欲望のハレム』(凄い副題!!)にはまっていたっけ・・
ファランは時代劇とはいっても、内容は全くのファンタジーで、少女漫画のような・・いや、昨今の漫画は、こんなご都合主義の連続の設定では誰も描かないだろうな、というようなあまりにもあんまりな内容。
でも、だからこそ、純粋に作り物としてのドラマを安心して楽しめました。
なんといっても、出演者がみなカッコイイ。
その時は知らなかったのだけれど、Kポップのアイドルも複数名出ていて、BTSのメンバーも出ていた、という豪華さ。
私が一番好きだったのは、主人公ではなく、王様役のパク・ヒョンシクなのだけれど、その剣さばきに目が釘付けに。
見た目の格好良さもさることながら、その動きの美しさに「あれ?」と思ったのでした。
その後、ドラマが終わってからネット検索してみたら、わんさかの動画・・
それまで韓流には全く関心がなかったので、知らなかったのですが、大人気のスターだった。
ソロで歌っているものもあったのですが、これまた歌もうまくてさらにうっとり。
ついでに、BTSも初めてちゃんと動画で観て聴いて、そのハイクオリティな完成度にびっくり。
コード進行もリズムもシンプルなのだけれど、それだけに覚えやすく親しみやすい。
抜群の歌唱力、キレキレのダンスやラップがあればこそのシンプルさ。
踊りながら叩かれるあのチャンゴの響きやリズム、そして長いリボンをクルクルと自在に回しながら踊るサムルノリの伝統が生きている国の芸能ではないか?と勝手に納得。
パク・ヒョンシクも、BTSも、なんだかすぐにサムルノリが出来そう・・
つまり、あのバロックオペラで観たフランス人のダンスの名手と同様、どんな時も釣り合いが保たれている身体。
これらを会得するのは並大抵のことではなかったろうな、と思わせるパフォーマンス。
ミュンヘンの劇場で韓国の歌手がデビューし歌ったのを聴いたことがあるのだけれど、本当に素晴らしかった。首の幅で声が出ているような印象。そして全方向に響きが伝わる。
日本人歌手も時折出演していて、もちろん、この劇場に立てるというのは相当なレベルなのだけれど、やはり、このような驚きはなかったなあ・・
その後、日韓ワールドカップのオープニングセレモニーをTVで観た時、夫々の国のオペラ歌手が夫々に歌ったのだけれど、私の耳には、完全に韓国勢の圧勝だった。
もちろん歌は勝ち負けではないけれど、根本的な発声が全く違うことに驚いた。
これは何故?
イタリア人と日本人の差というのなら、それは人種の違いも明確なのでまだ納得もいく。
韓国と日本、もちろん違う国だけれど、人種的には近い同じアジア人種だし、古くは渡来人も多くほぼ一緒といっても過言ではないと思う。
それなのになぜこんなにも違うのか?
この疑問はミュンヘンに居た当時から、つまり35年前以上からずっとあった。
当時は、食べるものも、気質も違うしね、と思っていたけれど、今回かつてないほど集中的に韓国の歌やドラマを聴いて思ったのは・・
「言葉」
なんちゃって外国語で適当に真似しながら喋るというのはタモリの芸にもあったけれど、真似してなんちゃって韓国語で歌っているうちに、声の響きがガラっと変化したことに驚いた。
舌や口元が緩んでくる感じ。
色んなヴォイトレがあるだろうけれど、韓国語はとても役に立つんじゃなかろうか。
世界地図の向きをグググっと回して東を上にしてみれば、大陸、半島、島 となっているのがよくわかる。
これは2004年、初CD録音の時、ピアノで共演してくださった寺嶋陸也さんから教えていただいた地図の見方だ。
寺嶋さんは、『大陸・半島・島』というご自身の作品集(CD)を出されている。
古代の日本語はもっと、半島の言葉に近くて、その名残が地方の方言として残っている。
そして、その地方からは良い歌手が沢山出ている、ということも、これは関根秀樹先生からだったか、うかがった。
現代の標準語というのは、そうした微妙な響きをみなそぎ落としてしまったものなのだろう。
そんな話を前回、陽紀先生の個別講座の時、話したところ、
「ああ、韓国語は、とても複雑ですよね。同じアでも餡子のアと小豆のアと(もう一つなんだったか忘れた!)みな違うんだそうです。それが聞き分けられて言い分けることができないと話になんないんだそうです。」
なんで、そんなことまでご存じなんでしょう?と二重の驚きでしたが、それがきっかけで、改めて韓国語を動画(便利!)で調べてみたら、なんと母音だけでも21種類。
日本語はアイウエオの5種類・・
昔、母音の難しさに負けて、フランス語が挫折してしまったのだけれど、韓国語はそれよりも多い。
この21種類を聞き分けることが出来る耳と言い分けることのできる口、舌、顎、喉・・
かなわないなあ・・と愕然。
こんな話を息子にしたら、
「ラップも韓国の人、みんなめちゃくちゃ上手い。」
といって、BOBBYを教えてくれて、こちらもかなり気に入ってしまった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
フルートで演奏する時には必ず最初は楽譜を読みその音の運指で演奏することになるのだけれど、その音名もドレミファソラシドという日本語でインプットされる。
現代の日本の標準語は、世界で一番口元を緊張させる言語かもしれないくらいなのに。
最初から、というかヘタすると常に緊張を伴ったままで、演奏することになる。
フルートを構え、演奏する前に、この日本語モードから脱却する。
という訳で、なんちゃって韓国語が私にはとても役に立ったのだけれど、最近は、ここからさらに、わけのわからないなんちゃって動物の鳴き声的な発声となってきていて、さらにフルート演奏がラクになってきたのでした。
特にインターバルでのご利益は大きいです。
https://www.youtube.com/watch?v=T7lhGz6Bfik&t=10s