『笛物語』

音楽、フルート、奏法の気付き
    そして
  日々の出来事など

フルート奏者・白川真理

甲野陽紀先生の個別講座 2回目

2022-01-28 22:11:05 | 甲野陽紀先生の個別講座
前回の「フルート体」によって、大きく変化したフルート。

これにより、楽器こみの心身の釣り合いが取れるようになった、ということが大きな要因だけれど、それ以上に「自分が抜ける」という感覚に近付けたことの変化が大きかった。

でも、今回、その進展と反比例するようにフルートを吹く、という意欲がかつてないくらいに減衰。

以前、出来なかったことがサラっと出来るようになったり、より響きも増して、と良いことばかりなのに、このあたりが不思議でした。

おそらく「自分」の愉しみの中で吹いていたので、その「自分」が抜けてしまうと、何やっているんだかよくわからない、というちょっとした戸惑いと混乱があるからかもしれない。

さらには、「こんなに進展しても、この程度の音しか出ないの?」という絶望感がより増す。

もともと、自分にはかなり甘い方だと思うのに、こんなに「あ~~~あ」と思ってしまうのも、かつてなかったことで。

これはやはり、心の問題か?

『天狗芸術論』や『猫の妙術』、そして『願立剣術物語』にしても、語られているのは心。

こうした教えを読む時、いつも感じるのは、頭ではなるほど、と納得しても、到底、自分には、そのような境地は縁がないなあ、という情けなさ。

これはもう、限界なのかもしれない?

こんな心境をお話してから、レッスン開始・・

前回の「フルート体」となることで、上半身は本当に抜けましたね、とお褒めいただき、
でも、足はどうですか?と、今回の修正は足とそれに関連しての腰。

これでまたさらに別世界に。

「ああ、下半身が上半身の変化に伴っていなかったから、違和感を感じて、こんな音じゃいやだ、という気持ちになっていたのだなあ」と納得。

これまた「言葉」のご指導なので、ここに記すことはできませんが、かなり変化。

指先、指、足裏、夫々をどのように取り扱うかで、腰の安定が大きく変化する。

帰宅してすぐに試しましたが、もうびっくりするくらいに変化して気味が悪い程でした。

エネルギー効率がより増している。倍増どころじゃない程に。

そうそう。欲しかったのはこの音なんだよね、とまた意欲がフツフツと・・